長良川本流沿い露頭編 その196 高鷲町穴洞の北左岸溶結凝灰岩(白鳥流紋岩)の柱状節理 :郡上市高鷲町大鷲穴洞の北の左岸露頭(西からの支流(猪洞川)の合流部から上流へ100mほど左岸)

 高鷲町穴洞の温泉施設周辺までは長良川へのアクセスは割合良いのですが、そこから上流(北)は山が深くなるとともに、道路から離れ、アクセスが悪くなります。そのため、今回紹介する露頭より北は、国道沿いの滝とひるがの高原を紹介します。今回紹介する露頭は、柱状節理が見事です。国道156号(国道158号重複区間)の「高鷲IC北」信号を北進すると、すぐ右手に工場があります。近くに車を止め、工場の北を東へ入ると、川のほうへ進む道があります。そこを200mほど進むと長良川に架かる細い橋がありますので、渡って右(下流側)へ進み、小道に沿って130mほど歩くと河原に出ます。さらに下流へ50mほど進むと露頭があります。長良川沿いの柱状節理です。この露頭は高さ10m弱で、数10mにわたって見られます。柱状の岩石の幅は70cm~1m数10cmです。

溶結凝灰岩の柱状節理は、昨年の6月24日「県内美濃地方編その59」で紹介した郡上市和良町鹿倉の濃飛流紋岩が知られています。柱状節理は、火山噴出物が冷却する際に体積が小さくなる(縮む)ため隙間ができ、それがもとになって連続的な割れ目が形成されたものです。その割れ目によって、柱が束ねられたような状態で露出します。ここで見られる柱状節理は、長良川沿いで見られるものの中では一番見事な柱状節理だと思います。

地質図において、この柱状節理(×地点)は、黄土色で横線あり(SR)の中にあって、黄土色で横線ありは白鳥流紋岩火山岩類です。写真が五種類ありますが、上の写真は柱状節理を北西からパノラマで撮ったものです。中上と真中の写真は上の写真の中央部付近を撮ったものです。中下の写真は、上の写真に示してあるスケール(1m)の右上を拡大して撮ったものです。下の写真は、上の写真に示してあるスケール(1m)の右少し離れたところを拡大して撮ったものです。下の写真の下部に、柱状の岩石が落ちて倒れているのが写っています。中上と真中、中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下部の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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