投稿

1月, 2022の投稿を表示しています

長良川本流沿い露頭編 その82 美並町福野のクリーンセンター北の混在岩 :郡上市美並町白山福野左岸河床露頭(美並中央クリーンセンターの北)

イメージ
    美並町福野の美並中央クリーンセンターの北に、長良川の河原へ下りる階段が西と東に2箇所あります。その東側の階段(東に赤い橋(郡南橋)が見えます)を下り、30mほど下流へ進んだ河床に露頭があります。混在岩が露出し、チャートの大きな岩塊も目立ちます。混在岩はメランジュに特徴的な岩石で、基質となる泥岩の中に大小さまざまな砂岩やチャートなどの礫(岩塊)が入っています。 ここの混在岩は、黒色~灰色をした泥岩中に、砂岩とチャートの礫 (岩塊) が入っています。砂岩の礫は灰色をした1cm前後~10cm径のものが多く、レンズ状になっているものも多いです。大きいものでは、数10cm~1m以上のものもあります。チャートの礫は淡緑灰色をした数cm~20cm径のものが多く、砂岩の礫と同じくレンズ状をしているものも多いです。大きいものは、数m以上の岩塊も入っています。 地質図において、この露頭(×地点)は灰色( Mmx )の中にありますが、周辺には小規模のオレンジ色( Mch )が分布しています。灰色はメランジュからなる地層で、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は 混在岩とチャートの岩塊の露頭を 南東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央左側を撮ったものです。大きなチャートも混在岩の中に入っている岩塊です。中下の写真は、上の写真の中央右下部を東から撮ったものです。下の写真は、中下の写真の黄色の定規(スケール)の左側を近づいて撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規、シャープペンシルの長さはそれぞれ約28cm、約20cm、約14cmです。中上と中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)                               地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

長良川本流沿い露頭編 その81 美並町下田と高原の間の混在岩 :郡上市美並町上田下田と高砂高原の境界付近右岸露頭

イメージ
    地質図によると、前回の 「長良川本流沿い露頭編その80」の美並町福野農道橋の上流の露頭より北は、チャート層ははさみますが、しばらくメランジュからなる地層が続きます。露頭としては、混在岩が多く見られます。福野農道橋の西側から県道61号大和美並線を450mほど北へ進んだところに、川岸へ下りる鉄パイプのはしごがありますので、それで下りると混在岩の露頭があります。ここの混在岩は、暗灰色~黒色の泥岩の中に数cm~数10cm径の砂岩やチャートの礫(岩塊)を含んでいます。 地質図において、この露頭(×地点)は灰色( Mmx )の中にあって、灰色はメランジュからなる地層です。近くにはオレンジ色( Mch )も分布しますが、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は鉄パイプの階段を下りた辺りから東を向いて撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を南から撮ったものです。中下の写真は、中上の写真のハンマーの右を撮ったものです(ハンマーの位置は同じ)。下の写真は、中上の写真に写っているハンマーの頭部の左上辺りを近づいて南から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規はそれぞれ約28cm、約20cmです。上と中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の黒丸または白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)                                   地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

長良川本流沿い露頭編 その80 美並町福野農道橋上流の黒色チャートと珪質粘土岩 :郡上市美並町白山福野の福野農道橋上流50mほど左岸河床露頭

イメージ
    美並町福野の福野農道橋から長良川上流を眺めると、左岸(東側)河床に黒っぽい岩石が露出しています。河原へ下りてみると、層状チャート中に黒色のチャートが入っているのと、珪質粘土岩が露出しているのがわかります。珪質粘土岩は粘土鉱物からなる岩石で、美濃帯堆積岩類においては チャート層に伴って存在し、中に黒色の珪質泥岩をはさむことを特徴としています。調査研究によって、中生代三畳紀の層状チャートの基底部に存在することがわかっていて、三畳紀初期における酸素が少ない状態の海洋で堆積したものだと考えられています。また、黒色チャートは 硫化鉄(主に黄鉄鉱)や炭素化合物などの酸素の乏しい場所でできた物質を含んでいるため黒く、還元状態で堆積したと考えられています。つまり、黒っぽいチャートが堆積したときは海洋中に酸素が少なかったようです。このように、珪質粘土岩と黒色チャートは海洋中に酸素が少なかった時期に堆積したものだと考えられています。 地質図では、この露頭(×地点)はオレンジ色( Mch )と灰色( Mmx )の境界付近にあたります。オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、灰色はメランジュからなる地層です。写真が五種類ありますが、上の写真は層状チャート中に黒色チャート層が入っている露頭を南からパノラマで撮ったものです。中上の写真は、上の写真の中央部を撮ったものです。ハンマーのグリップ部から上に黒色チャート層があります。また、その上部にも黒色チャート層と珪質粘土岩が見られます。ここの層状チャートは、淡青灰色~暗青灰色をした数cm~5cm厚のチャート層の間に、淡青灰色をした5mm~3cm厚の泥岩層をはさんでいます。黒色チャート層(層状チャート)は、数cm~8cm厚の黒色チャート層の間に、5mm~1 . 5cm厚の黒色泥岩層をはさんでいます。 真中の写真は上の写真の中央上部に写っている露頭を東からパノラマで撮ったもので、珪質粘土岩です。淡青灰色の珪質粘土岩に、見かけ上1cm~15cm幅の黒色泥岩が細長いレンズ状で入っています。中下の写真は真中の写真の中央部を撮ったもので、下の写真は同じく真中の写真の中央部を近づいて撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞ

長良川本流沿い露頭編 その79 美並町下田北の層状チャート :郡上市美並町下田の北の右岸河床露頭

イメージ
    郡上市美並町下田の下田北交差点(下田橋の南西)を県道61号大和美並線へ進み、北へ650mほど行くと、右手(東側)に広報のスピーカーが設置してある電柱があります。近くに車を停め、電柱の脇から河原へ下りる道を進むと、下り口から北(上流方向)へ25mほどで露頭があります。右岸河床に層状チャートが露出しています。ここの層状チャートは、淡青灰色~暗青灰色をした数cm~5cm厚のチャート層の間に、淡青灰色(表面では褐灰色の部分もあり)をした1~5cm(10cmほどのところもあり)厚の泥岩層がはさまっています。チャート層にはさまっている泥岩層が厚いという特徴があります。 地質図では、下田橋の北の長良川沿いは、しばらくオレンジ色が分布しています。オレンジ色は、おもにチャートからなる地層です。×地点が、層状チャートが見られる露頭です。写真が四種類ありますが、上の写真は層状チャートの露頭を南東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。中下の写真は層状チャートを近づいて撮ったもので、上の写真の中央右側の下部を撮りました。チャート層にはさまっている泥岩層が厚いことがわかると思います。下の写真は、中上の写真の北へ5mほどの露頭を南から撮ったものです。上の写真の右上に同じ露頭が写っています。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)                                                         地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

長良川本流沿い露頭編 その78 美並町下田橋上流の混在岩 :郡上市美並町上田下田右岸露頭(下田橋上流80mほど右岸)

イメージ
    郡上市美並町下田の下田北交差点(下田橋の南西)を県道61号大和美並線へ進み、100mほどいくと、ガードレールの間から川岸へ下りる細い道があります。そこを下りて、下田橋から上流(北)へ100m弱のところに混在岩が露出しています。混在岩は、基質である黒色の泥岩中に、大小さまざまの砂岩やチャートなどの礫(岩塊)を含む岩石です。ここの混在岩は、黒色の泥岩中におもに1cm~10数cm径の砂岩やチャートの礫を含んでいます。数10cm径の砂岩の礫を含んでいる場合もあります。また、そこから北へ30m強進んだところには、層状チャートが露出していて、1m50cmほどの幅をもった貫入岩が見られます。この貫入岩は淡緑灰色をしていて、肉眼で観察する限り、1mm前後の斜長石や有色鉱物が点在しています。 地質図において、この露頭のある地点(×地点)には灰色( Mmx )が分布していて、メランジュからなる地層からなっています。北側にはチャート( Mch )からなる地層が分布しています。写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩の露頭を東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央少し右側を撮ったものです。中下の写真は、上の写真(または中上の写真)のハンマー周辺を近づいて撮ったものです。下の写真は、北へ30m強進んだところで見られる層状チャート中の貫入岩を南西から撮ったものです。ハンマーが置いてあるのは貫入岩の上で、貫入岩が縦に延びているのがわかります。右側の黒っぽく見えるのは層状チャートです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供) 地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

長良川本流沿い露頭編 その77 美並町大矢の混在岩と層状チャートの岩塊 :郡上市美並町大原大矢左岸河床露頭(下田橋下流250mほど左岸)

イメージ
    昨年の9月9日 「長良川沿いのメランジュその4」、10月20日「長良川鉄道の車窓からみた岩石その6」で紹介した下田橋下流左岸の混在岩と層状チャートの岩塊の露頭を再度紹介します。混在岩は、美濃帯堆積岩類のように海洋プレート上に堆積したものが移動し、大陸の縁(現在の日本列島)に付加するといった付加体堆積物に特徴的な岩石です。基質である黒色の泥岩中に、大小さまざまの砂岩やチャートなどの礫(岩塊)を含む岩石ですが、現地で眺めている露頭全体が混在岩を構成している一つの岩塊で占めているということもあります。ここの露頭では、南東-北東に6mほど、南東-北西に11m以上の層状チャートの岩塊が混在岩の中にあり、混在岩と層状チャートが接しているのが確認できます。また、この混在岩と層状チャートの岩塊が接している露頭の西側に、層状チャートと貫入岩が接している露頭もあります。 昨年の9月9日 「長良川沿いのメランジュその4」において、掲載した下の写真の説明として「チャートと砂岩が直接接しているもの」と書きましたが、間違っており砂岩ではなく貫入岩です。訂正させていただきます。この貫入岩は南側では黒色泥岩を基質とした混在岩とも接していて、貫入しているのがわかります。 地質図において、この露頭のある地点(×地点)の周辺は灰色( Mmx )が分布していて、メランジュからなる地層でできています。北側にはチャートからなる地層が分布していて、長良川鉄道はそのチャートからなる地層をトンネルで通過しています。写真が四種類ありますが、上の写真は層状チャートの岩塊と混在岩が接している露頭を南東からパノラマで撮ったもので、中央の白っぽい部分が層状チャートで、左側のやや黒っぽい部分が混在岩です。中上の写真は、上の写真の中央部を撮ったものです。真中の写真は同じ露頭を南西からパノラマで撮ったもの(上の写真を左側から撮ったもの)で、黒っぽい岩石が混在岩です。左側には貫入岩が写っています。中下の写真は、真中の写真の中央部を撮ったものです。下の写真は、真中の写真のハンマー頭部の左側を近づいて撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重

数理科学修士卒3人による「数理ブログ」のお知らせ

イメージ
数理ブログ  よかったら見て下さい。 因みに難しいです。

HP作成

イメージ
() 「google site」を使いHPを作成しました。   美濃地学 まだまだ途中ですがよろしくお願いします。 (すべらない砂甲子園 岐阜県代表 黒の粒組) それぞれの写真の〇を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。

長良川本流沿い露頭編 その76 美並町下田右岸の混在岩中の層状チャート、珪質粘土岩 :郡上市美並町上田下田右岸露頭

イメージ
    昨年の9月17日 「長良川沿いの珪質粘土岩その4」で紹介した露頭の東にある混在岩と層状チャートの岩塊を主に紹介します。国道156号線沿いにある吉田小学校の向かい側にガソリンスタンドがありますが、その北(横断歩道の東側)から河原方面へ進み、河原沿いを北へ100m強歩くと混在岩と層状チャートが露出し、珪質粘土岩も層状チャートに伴って露出しています。混在岩は、基質となっている黒色泥岩の中に、おもに数cm~20cm径の灰色をした砂岩が入っています。大きなものは、50cm以上の径をした砂岩もあります。層状チャートは、南北5m、東西10m以上の巨大な岩塊です。1cm~6cmの厚さで淡青灰色~暗灰色をしたチャート層に、数mm~5mmの厚さで灰色をした泥岩層がはさまっています。 地質図において、この混在岩中の層状チャートの岩塊の露頭(×地点)は灰色( Mmx )の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。写真が五種類ありますが、上の写真は層状チャートの岩塊を含んだ混在岩の露頭を西からパノラマで撮ったもので、ほぼ中央に層状チャートの岩塊が写っています。中上の写真は、上の写真の中央部付近を撮ったものです。真中の写真は同じ露頭を北からパノラマで撮ったもので、混在岩と層状チャートが接しているのがわかります。ハンマーのグリップの下の黒っぽいのが混在岩で、ハンマーより上の白っぽいのが層状チャートです。中下の写真は、真中の写真の中央部を北西から斜めに撮ったものです。下の写真は西方にある珪質粘土岩を西から撮ったもので、混在岩と層状チャートの露頭が上部に写っています。「長良川沿いの珪質粘土岩その4」で使用した写真と同じもので、灰色~暗灰色の珪質粘土岩に黒色の珪質泥岩と思われるものがはさまれています。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)

公開 長良川鉄道(美濃駅~北濃駅)沿いの地質の旅  

イメージ
                地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

長良川本流沿い露頭編 その75 美並町下田の花崗斑岩中の流理構造 :郡上市美並町上田下田右岸露頭

イメージ
昨年の10月1日 「長良川沿いの花崗斑岩その5」で紹介した郡上市美並町下田の混在岩に貫入した花崗斑岩の露頭を再度紹介します。美並町下田の国道156号沿いに 小学校(吉田小学校)があり、その 向かいのガソリンスタンドの南に空き地があります。そこから河原へ下りると、正面に上の写真の露頭が見えます。下田の南に新吉田橋がありますが、新吉田橋から北側は美濃帯堆積岩類の混在岩が分布しています。その中に花崗斑岩などの貫入岩が入っている露頭が何ヶ所かで確認できます。上の写真の露頭で見られる花崗斑岩中には、混在岩との接触面に平行な流理構造と思われる構造が見られます。流理構造とは、マグマが固結するときに流動していると、晶出した結晶がほぼ平行に配列したまま冷え固まるためにできる縞模様をなす岩石の構造です。流紋岩質溶岩によく見られます。流紋岩の名称は、流理構造がこの岩石にしばしば見られることが由来になっています。花崗斑岩中も固まるまでは流れがあり、その流れによって流理構造が形成されたと考えられます。 地質図において、混在岩中の花崗斑岩の露頭(×地点)は灰色( Mmx )であるメランジュからなる地層の中にあります。×地点の南に朱色( Gp )で描かれている花崗斑岩と一連のものだと思われます。写真が四種類ありますが、上の写真は前述しましたが、河原へ下りて正面に見える露頭をパノラマ(西から)で撮ったものです。「混在岩」の表示の左側に黄色のスケールが写っています(小さくて見にくいです)が、1mです。中上の写真は上の写真の「混在岩」という表示の右上の部分を北西から撮ったものです。中下の写真は、花崗斑岩の流理構造をワイドで撮ったもので、写真の縦は17cmです。左端が混在岩との接触部で、流理構造は縦に筋が入っているように見えます。この露頭では、混在岩との接触部から40cm~75cmの幅で流理構造が連続的に見られます。下の写真は、中下の写真の左上部を中心にしてその付近を撮ったもので、左側の黒っぽいのは混在岩です。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 

長良川本流沿い露頭編 その74 美並町大矢の混在岩 :郡上市美並町大原大矢左岸露頭(長良川鉄道大矢駅の西の河原付近)

イメージ
    長良川鉄道「大矢駅」の西方にある長良川沿いには混在岩が分布し、対岸から見ても黒っぽく見えます。混在岩は、美濃帯堆積岩類のように海洋で堆積したものが陸地に付加した付加体堆積物に特徴的な岩石で、黒色の泥岩を基質として砂岩やチャートなどの大小の礫(岩塊)を含んでいます。ここの露頭では、黒色泥岩の中に数cm~20cm径の砂岩を多く含んでいます。大きいものでは、数10cm~1mほどの径をもつ砂岩も入っています。また、場所によってはチャートの礫も含みます。 地質図において、この混在岩の露頭(×地点)は灰色( Mmx )の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩の露頭を西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央右側を撮ったものです(ハンマーの位置は同じ)。中下の写真は上の写真のハンマー頭部先の左1m付近(ハンマーの長さが約28cm)を近づいて撮ったもので、下の写真は同じく上の写真の中央上部を近づいて撮ったものです。灰色に写っている礫は砂岩です。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)