長良川本流沿い露頭編 その74 美並町大矢の混在岩 :郡上市美並町大原大矢左岸露頭(長良川鉄道大矢駅の西の河原付近)

   長良川鉄道「大矢駅」の西方にある長良川沿いには混在岩が分布し、対岸から見ても黒っぽく見えます。混在岩は、美濃帯堆積岩類のように海洋で堆積したものが陸地に付加した付加体堆積物に特徴的な岩石で、黒色の泥岩を基質として砂岩やチャートなどの大小の礫(岩塊)を含んでいます。ここの露頭では、黒色泥岩の中に数cm~20cm径の砂岩を多く含んでいます。大きいものでは、数10cm~1mほどの径をもつ砂岩も入っています。また、場所によってはチャートの礫も含みます。

地質図において、この混在岩の露頭(×地点)は灰色(Mmx)の中にあり、灰色はメランジュからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩の露頭を西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央右側を撮ったものです(ハンマーの位置は同じ)。中下の写真は上の写真のハンマー頭部先の左1m付近(ハンマーの長さが約28cm)を近づいて撮ったもので、下の写真は同じく上の写真の中央上部を近づいて撮ったものです。灰色に写っている礫は砂岩です。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)





コメント

このブログの人気の投稿

長良川鉄道沿いの地形・地質編 その45 「ジオ鉄」って何?

都市(名古屋)で見られる化石 その14 :アンモナイトの化石の断面とドーナツの断面

都市(名古屋)で見られる化石 その7 :名古屋駅近辺ミッドランドスクエア3階の壁の厚歯二枚貝、柱のサンゴ