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板取川沿いの地質、露頭 その44 関市洞戸阿部の破断した砂岩泥岩互層(熱変成) :関市洞戸阿部の北の本流右岸、水量が多いときは中州の露頭

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  地質図を見るとわかりますが、関市洞戸栗原から高見にかけては、うす茶色( Mal )の砂岩泥岩互層の中に、オレンジ色( Mch )のチャート層が長細いレンズ状でいくつも入り込んでいます。そのため、板取川沿いを下流から上流に向かって進むと、砂岩泥岩互層とチャートが交互に露出しています。 関市洞戸阿部地区の国道256号沿いに須原神社(阿部のバス停から北へ150mほど)があります。その神社の向かいに川の方へ進む小道がありますので、近くに車を停めて、その道を進みます。一段低い場所に建っている住宅の横を抜けて川原へ下りる道です。川原へ下りると、下流側(左側)10数mのところに露頭があります。破断した砂岩泥岩互層が熱変成を受けた岩石です。本流の右岸露頭ですが、水量の多いときは中州露頭となります。東西に12mほど、南北に8mほどで、水面からの高さは約3 . 5mの露頭です。泥岩の中に細長くレンズ状の砂岩が入っています。そのレンズ状の砂岩は、幅が数mm~2cm、長さが数cm~15cmのものが多いです。また、レンズ状の砂岩が並んでいる面の走向傾斜を測ると、走向はほぼ東西で、ほぼ垂直の傾斜です。 地質図において、×地点が露頭の位置です。オレンジ色( Mch )のチャート層にはさまれたうす茶色( Mal )の砂岩泥岩互層の中にあります。写真は五種類ありますが、上の写真は北から露頭をパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。真中の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っている折れ尺付近を近づいて撮ったものです。中下の写真は、折れ尺の左上あたりをより近づいて撮ったものです。下の写真は砂岩泥岩互層の割った面を接写したもので、写真の縦は3cmです。スケールとして置いてある折れ尺の長さは1mです。中上と真中の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供) 美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigaku.com)

板取川沿いの地質、露頭 その43 関市洞戸阿部右岸のチャート層と破断した砂岩泥岩互層(熱変成) :関市洞戸阿部板取川の曲流部右岸露頭

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  地質図を見ると、露頭の場所(洞戸阿部の板取川曲流部外側)周辺はオレンジ色( Mch )が分布しています。オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。しかし、露頭を見ると破断した砂岩泥岩互層も存在しています。美濃帯堆積岩類は、海洋プレートの上に堆積したり噴出したりしたものが、大陸の縁に移動し、砂や泥など大陸側からの堆積物と一緒になって大陸(現在の日本列島)に付加した付加体堆積物です。そのため、全く別のところで形成したチャートと砂岩泥岩互層が隣り合って分布していたり、チャートの中に砂岩泥岩互層が小規模で入っていたりするのです。この露頭ではチャートが広く分布していますが、砂岩泥岩互層も部分的に見られます。 前回「板取川沿いの地質、露頭その42」で紹介しましたが、国道256号を北進し、新高賀橋を渡ることなく、500m少し進むと右側に空き地があります。車を停め、そこから250m弱国道を西へ進むと、水難死亡現場の表示板があり、その脇に川へ下りる小道があります。川へ下りると露頭があります。東から続いている露頭の西のかどです。ほとんどはチャートですが、破断した砂岩泥岩互層も見られます。砂岩泥岩互層は表面では、楕円形や不定形をした褐色の砂岩が黒色の泥岩の中に入っている形状を示します。砂岩の褐色は、酸化による色だと思います。 地質図において、×地点が露頭の位置です。オレンジ色( Mch )の中にあり、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。右上(北東)には濃いピンク色( OKg )が広く分布しており、高賀花崗岩です。この花崗岩による熱で、変成作用を受けています。写真は五種類ありますが、上の写真は国道256号から東を望んで露頭を撮ったもので、中上の写真は川原へ下りて、北からパノラマで露頭を撮ったものです。中上の写真の露頭は、連続露頭の西の端にあたります。真中の写真は、中上の写真の中央付近を撮ったものです。中下の写真は破断した砂岩泥岩互層に近づいて撮ったもので、位置は中上の写真に書かれてある「砂岩泥岩互層」の「砂」の左上あたりです。下の写真はチャートを北西から撮ったもので、中上の写真に書かれてある右側の「チャート」付近を撮りました。スケールとして置いてあるハンマーと定規の長さは、それぞれ約28cmと約17cmです。真中と下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の...

板取川沿いの地質、露頭 その42 関市洞戸阿部左岸の砂岩泥岩互層の破断とチャート層(熱変成) :関市洞戸阿部左岸の連続露頭

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地質図を見ると、露頭の位置(×地点)の左側はうす茶色( Mal )、右側はオレンジ色( Mch )が分布しています。うす茶色は砂岩泥岩互層からなる地層、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。×地点はそれらの境界部にあたります。関市洞戸栗原から洞戸高見にかけては、砂岩泥岩互層が広く分布し、その中にチャートからなる地層が細長いレンズ状で入っているのがわかります。そのため、板取川沿いには砂岩泥岩互層とチャートが交互に露出しています。 国道256号を北進し、新高賀橋を渡ることなく、新高賀橋から300m強進むと鮎料理店の入口が、さらに200m強進むと右側に空き地があります。車を停め、空き地から徒歩で川へ下りる小道を進むと、川の対岸に連続露頭が見られます。露頭に近づくには川を渡らないといけません。上の写真に写っているのは連続露頭の東端に近いところで、チャートと砂岩泥岩互層が接しているのがわかります。ここの露頭は花崗岩の熱で熱変成を受けています。地質図を見るとわかるように、濃いピンク色で示される花崗岩(高賀花崗岩)が北東に広く分布しています。層状チャートが熱変成を受けたものは、白色をした3cm~10cm厚のチャート層に、灰色をした1mm~2cm厚の泥岩層がはさまれています。全体的に波をうった感じで変形しています。砂岩泥岩互層が熱変成を受けたものは、淡灰色をしたレンズ状の砂岩(幅数mm~3cm、長さ数cm~10cm)が、暗灰色をした泥岩の中に多く入っています。チャートと砂岩泥岩の境界部は、明確な境界ではなく、チャート中に砂岩泥岩互層が入り込んでいるのは確認できます。  写真は五種類ありますが、上の写真は南からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。真中の写真は上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー付近を近づいて撮ったもので、チャートと砂岩泥岩互層の境界部です。中下の写真は砂岩泥岩互層の部分を南から撮ったもので、上の写真の白丸がハンマーの位置です。下の写真は、中下の写真のハンマーの左少し下を撮ったもので、淡灰色の砂岩がレンズ状で多く入っているのがわかります。スケールとして置いてあるハンマーと定規の長さは約28cmと約17cmです。中上と真中、中下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の黒丸または白丸を、左の写真は...