板取川沿いの地質、露頭 その52 関市洞戸高見右岸のチャートと泥岩の接触部 :関市洞戸高見右岸露頭

前回「板取川沿いの地質、露頭その51」の露頭では、チャート中に見かけ上15cm~30cmの幅で泥岩が入り込んで(貫入して)いました。そこから、北東へ1 . 5mほどの露頭では、チャートの両側に泥岩が接触しています。その露頭から北東へ8mほどの露頭でもチャートと泥岩が接触しているのが観察できます。露頭全体はチャートですので、泥岩が入り込んでいる状態だと思います。チャートは主に淡灰色をしていて、場所によっては層状が明確にわかる部分もあります。層状がわかる部分では、白色~淡灰色をした数cm~10cm厚のチャート層の間に、暗灰色をした数mm~5mm厚の泥岩層がはさまっています。 地質図において、×地点が露頭の位置ですが、白色( a )の中にあり、白色は第四紀の堆積物です。×の左右にはオレンジ色( Mch )が分布していて、おもにチャートからなる地層です。第四紀の堆積物の下に分布しているチャート層が露出しているのです。写真は五種類ありますが、上の写真は、チャートの両側に泥岩が接触している露頭を南西からパノラマで撮ったものです。前回の露頭は、写真の左側に写っている露頭です。中上の写真は、上の写真の中央付近を撮ったものです。右側の白っぽいところはチャートで、左側の黒っぽいところは泥岩です。真中の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー周辺を近づいて撮ったものです。中下の写真は、北東へ8mほど離れた露頭を北東からパノラマで撮ったものです。ハンマーが中央下に写っていますが、ハンマーの位置も含めて右側はチャートで、ハンマーの左上の黒っぽいところが泥岩です。下の写真はチャートの層状であることがわかる部分を近づいて撮ったもので、場所は中下の写真の中央近くの「チャート」と書かれてあるところです。スケールとして置いてあるハンマーと定規の長さは、それぞれ約28cmと約17cmです。中上と真中の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供) 美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigaku.com)