板取川沿いの地質、露頭 その51 関市洞戸高見右岸のチャートと泥岩の貫入 :関市洞戸高見右岸露頭
国道256号を北へ進み、高見地区の集落がもうすぐ終わるところの右手に郵便局のポストがあります。近くに車を止め、ポストの横の道を川の方(東)へ80mほど進むと突き当たり、右折し10mほど行きます。川へ下りる小道がありますので、そこを下ります(ここまでは、前回の「板取川沿いの地質、露頭その50」で紹介した露頭と同じ)。川原へ下りてから、上流へ進んでも露頭があります。川原へ下りて20mほど上流へ進んだ場所の露頭を紹介します。ここの露頭では、淡灰色の岩石の中に幅15cm~30cmの暗青灰色の岩石が入り込んでいるのがわかります。淡灰色の岩石はチャートで、暗青灰色の岩石は泥岩です。チャートの中に泥岩が貫入している状態です。
地質図において、×地点が露頭の位置ですが、白色(a)の中にあり、白色は第四紀の堆積物です。×の左右にはオレンジ色(Mch)が分布していて、おもにチャートからなる地層です。第四紀の堆積物の下に分布しているチャート層が露出しているのです。写真は五種類ありますが、上の写真は露頭を南東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。ハンマーの位置の白っぽい(鉄分の酸化で褐色になっている部分も多いですが)ところはチャートで、ハンマーの右側に黒っぽく縦に入っているのが泥岩です。真中の写真は、同じ露頭を東から(右斜めから)撮ったものです。中下の写真はハンマー付近を近づいて撮ったもので、下の写真はハンマー頭部の右上をもっと近づいて撮ったものです。チャートと泥岩の境界部は凸凹していますが、明確です。スケールとして置いてあるハンマーと定規の長さは、それぞれ約28cm、約17cmです。中上と真中、中下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)
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