県外編 その31 熊本県阿蘇市草千里ヶ浜 :熊本県阿蘇市草千里ヶ浜
草千里ヶ浜(または草千里)は、熊本県阿蘇市にある草原地帯で、阿蘇を代表する観光地です。阿蘇山は現在でも噴火をしている活火山(中岳)として有名ですが、その動とは対照的に、一面が草原に覆われた静の地が草千里ヶ浜です。しかし、草千里ヶ浜も以前は火山の火口であった場所です。標高1140m、直径約1kmと約500mの広い二重の火口跡で、火山によって形成された地帯です。およそ3万年前、阿蘇火山の中央火口丘群の火山活動(カルデラの内側での火山活動)で最も大きい噴火が烏帽子岳の北斜面で発生し、それによって直径約1kmの大きな火口を形成しました。草千里駐車場や火山博物館の北側を火口壁が取り巻いています。草千里ヶ浜の中央部近くに南北に人の鼻のような凸部がありますが、駒立山と呼ばれていて、溶岩ドームの一部と考えられています。その駒立山の東側にある円形の緩やかな凹みの部分が直径約500mの内側の火口跡です。この二重の火口跡である平地は、長い間、人々が火入れ(野焼き)や放牧を行うことで、草原地帯として維持管理をしてきた場所です。平成25年に国指定の名勝及び天然記念物に指定されました。 地質学雑誌第 131 巻第 1 号( 2025 年)「阿蘇火山の地質:カルデラ形成噴火と後カルデラ活動 宮縁育夫・星住英夫」を参考にしました。 写真は六種類ありますが、一番上の写真は草千里ヶ浜をパノラマで北から撮ったもので、バックの高い山は烏帽子岳、中央右の小高い山が溶岩ドームの駒立山です。その駒立山を中央にして撮ったものが上から二番目の写真です。三番目の写真は内側の火口跡をパノラマで撮ったもので、その中央付近を撮ったものが四番目の写真です。下から二番目の写真は、駒立山から内側の火口跡を撮ったものです。一番下の写真は草千里ヶ浜から北を向いて、火山博物館や駐車場、杵島岳をパノラマで撮ったものです。中央左端近くにある白い建物が火山博物館で、その後にはやや高まりがありますが、そこが外側の火口縁です。上から二番目、四番目、五番目の写真は、同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸や黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。 美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigaku.com)