長良川本流沿い露頭編 その78 美並町下田橋上流の混在岩 :郡上市美並町上田下田右岸露頭(下田橋上流80mほど右岸)

   郡上市美並町下田の下田北交差点(下田橋の南西)を県道61号大和美並線へ進み、100mほどいくと、ガードレールの間から川岸へ下りる細い道があります。そこを下りて、下田橋から上流(北)へ100m弱のところに混在岩が露出しています。混在岩は、基質である黒色の泥岩中に、大小さまざまの砂岩やチャートなどの礫(岩塊)を含む岩石です。ここの混在岩は、黒色の泥岩中におもに1cm~10数cm径の砂岩やチャートの礫を含んでいます。数10cm径の砂岩の礫を含んでいる場合もあります。また、そこから北へ30m強進んだところには、層状チャートが露出していて、1m50cmほどの幅をもった貫入岩が見られます。この貫入岩は淡緑灰色をしていて、肉眼で観察する限り、1mm前後の斜長石や有色鉱物が点在しています。

地質図において、この露頭のある地点(×地点)には灰色(Mmx)が分布していて、メランジュからなる地層からなっています。北側にはチャート(Mch)からなる地層が分布しています。写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩の露頭を東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央少し右側を撮ったものです。中下の写真は、上の写真(または中上の写真)のハンマー周辺を近づいて撮ったものです。下の写真は、北へ30m強進んだところで見られる層状チャート中の貫入岩を南西から撮ったものです。ハンマーが置いてあるのは貫入岩の上で、貫入岩が縦に延びているのがわかります。右側の黒っぽく見えるのは層状チャートです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)





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