長良川鉄道沿いの地形・地質編 その8 洲原駅の北から見える玄武岩質溶岩 :洲原駅~母野駅間、洲原駅を出発して約30秒後、右車窓より

 長良川鉄道沿線で有名な史跡、寺社は何ヶ所かありますが、洲原駅の近くの洲原神社もその一つです。洲原神社は、奈良時代に泰澄によって建立されたと伝えられていて、全国に四十九社ある洲原神社(または須原神社)の本山のようです。白山を信仰の山としていて、白山の前宮として、長滝白山神社、白山中居神社とともに白山信仰の対象です。その洲原神社の南(長良川右岸)に見られる島状の岩は、玄武岩質溶岩です。3年前の8月3日「長良川沿いの玄武岩質溶岩」、10月12日「長良川鉄道の車窓からみた岩石その1」、一昨年の10月25日「長良川本流沿いの露頭その28」で紹介しましたが、再度紹介します。

美濃帯堆積岩類は美濃地方に広く分布しますが、2億9000万年~1億4000万年ほど前に海洋で噴出したり堆積したりしたものが、海洋プレートに運ばれ、プレートの沈み込みによって大陸の縁(現在の日本列島)に付加した岩石です。そのため、火山から噴出した玄武岩質溶岩などの火山岩類も含まれます。洲原神社の南には玄武岩質溶岩が分布し、突出している岩にはくずれた楕円の形をした岩がいくつも積み重なっているように見えるところがあります。枕状溶岩と呼ばれるもので、玄武岩質溶岩のような粘性の低い(粘り気の少ない)溶岩が海中で噴出したり、噴出後海中へ入ったりしたときにできる特徴的な溶岩です。

地質図において、この玄武岩質溶岩の露頭(×地点)および北東には緑色(Mbs)が分布しますが、緑色はおもに玄武岩質火山岩類(緑色岩とも呼ぶ)からなる地層です。×地点の北東に小規模に分布するそら色(Mlm)はおもに石灰岩からなる地層、対岸(左岸)の黄色(Mss)はおもに砂岩からなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は、長良川鉄道(下り)の洲原駅を出発して30秒ほどたったところで、右車窓から撮ったものです。ほぼ真中に写っている岩が玄武岩質溶岩です。手前の道路は国道156号です。中上の写真は実際にその岩に近づいて南から横長で撮ったもので、左側の島状に露出している岩と右側に続いている岩は玄武岩質溶岩で、手前に分布しているのは砂岩層です。中下の写真は中上の写真の左側に写っている玄武岩質溶岩を撮ったもので、上の写真に写っている岩の左部分です。下の写真は、中下の写真の中央右少し離れているところに写っているハンマーの左側を近づいて撮ったものです。枕状溶岩(実際にはくずれた楕円形)がいくつも見られます。なお、中上と中下、下の写真は「長良川本流沿いの露頭その28」でも使用しています。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中下と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)






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