板取川沿いの地質、露頭 その50 関市洞戸高見右岸の破断した砂岩泥岩互層とその一部で見られる細礫部 :関市洞戸高見右岸露頭
国道256号を北へ進み、高見地区の集落がもうすぐ終わるというところの右手に郵便局のポストがあります。近くに車を止め、ポストの横の道を川の方(東)へ80mほど進むと突き当たります。そこを右折し10mほどのところに川へ下りる小道がありますので、そこを下ります。川原へ下りてから、下流へ25mほど進むと右岸に大きな露頭があり、そこから下流にはしばらく連続的に露頭が見られます。おもに破断した砂岩泥岩互層の熱変成した露頭です。 ここで見られる砂岩泥岩互層は、淡灰色をした数cm~5cm厚の砂岩層と暗青灰色をした1cm~数cm厚の泥岩層が交互に堆積したものが、外から力を受けて変形している(破断を受けている)感じです。熱変成を受けているからか、節理が目立ちます。また、この露頭から下流側へ30mほど進むと、 破断した砂岩泥岩互層の露頭の一部に細礫が多く入っているのが確認できます。この場所は、前回「板取川沿いの地質、露頭その49」で紹介したチャートの露頭を上流方向(北東)へ10mほど進んだところです。 地質図において、×地点が露頭の位置ですが、白色( a )の中にあり、白色は第四紀の堆積物です。周囲はうす茶色( Mal )とオレンジ色( Mch )が分布していて、うす茶色は砂岩泥岩互層からなる地層で、オレンジ色はチャートからなる地層です。砂岩泥岩互層とチャート層の境界部に近い場所ですが、実際には第四紀の堆積物の下に分布している砂岩泥岩互層が露出しています。写真は五種類ありますが、上の写真は破断した砂岩泥岩互層の熱変成した露頭を北西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。真中の写真は細礫が多く含まれている露頭を北西からパノラマで撮ったもので、中央少し下を近づいて撮ったのが中下の写真です。下の写真は、中下の写真に写っているハンマーのグリップ部の先端の右下を接写したもので、写真の縦は4 . 5cmです。数mm径の細礫が多く入っているのがわかります。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供) 美濃地学 - 地学のおもしろさを、美...