投稿

4月, 2026の投稿を表示しています

県外編 その32 熊本県阿蘇中岳第1火口 :熊本県阿蘇市黒川

イメージ
阿蘇火山の活動は約30万年前に始まり、7、8万年前までの間に4回の大噴火があり、その結果、現在の阿蘇カルデラの形がつくられたようです。阿蘇カルデラの形成後、カルデラの内側には多くの火山が成長し、中央火口丘群が形成されました。カルデラ内の火山群のうちほぼ中央に位置するのが中岳で、中岳の第1火口は阿蘇カルデラの中で唯一現在も活動を続けています。バスや乗用車等で火口縁まで行き、活動中の火口を見物することができる世界的にも珍しい火山です。火口周辺域はほぼ常時、高濃度の火山ガスが流れており、火口周辺域に7基の火山ガスセンサーを設置して、各ゾーンにおける火山ガス濃度をリアルタイムに計測しています。火山ガスには水蒸気のほかに、二酸化硫黄(SO 2 )、二酸化炭素、硫化水素、塩化水素などを含みますが、特にSO 2 の濃度が高いです。そして、SO 2 濃度が5 ppm を越えたゾーンを立ち入り規制するという「火口縁ゾーン区分管理方式」によって入山規制を実施しているようです。 中岳火口の駐車場から橋(火の国橋)を渡ると、中岳の火口縁に着きます。現在も活動している中岳には、東西約400m、南北約900mの範囲で、ほぼ南北に並んだ大小7個の火口が存在しています。最も北側の第1火口だけが現在も活動を続けています。第1火口内には、湯だまりと呼ばれる強酸性の火口湖が認められます。 地質学雑誌第 131 巻第 1 号( 2025 年)「阿蘇火山の地質:カルデラ形成噴火と後カルデラ活動 宮縁育夫・星住英夫」を参考にしました。 写真は六種類ありますが、一番上の写真は阿蘇市の史跡である古坊中遺跡の道標付近で撮った中岳の噴気(写真中央左)です。二番目の写真は中岳第1火口をパノラマで撮ったもので、三番目と四番目の写真は、同じく中岳第1火口を異なった角度から撮ったものです。下から二番目の写真は第1火口の右側をパノラマで撮ったもので、その写真の左側を撮ったものが一番下の写真です。上から三番目と四番目の写真、一番下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。 美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigaku.com)