板取川沿いの岩石 その23(関市板取杉原:珪質泥岩の熱変成)

 

板取川沿いの岩石 その23(関市板取杉原:珪質泥岩の熱変成)

 関市板取杉原に温泉施設がありますが、その駐車場の北西に橿瀬(かしぜ)橋が板取川に架かっています。その橋から北を望むと、上の写真のように左岸に珪質泥岩が露出しているのがわかります。「板取川沿いの岩石その24」で紹介しますが、温泉施設の西数kmのところに川浦谷花崗岩が分布しています。そのため、花崗岩などにより高熱を受けて鉱物が変わり、硬くなっています(接触変成作用、熱変成作用)。珪質泥岩は黒色をしていますが、ハンマーなどでここの岩石を割ると、黒色ですがわずかに赤紫っぽい色をしているのがわかります。接触変成作用で細かい黒雲母が多くできていて、赤紫っぽい色に見えるのです。黒雲母の個々の粒子はルーペでも認められないほど微細なことが多いです。

橿瀬橋の南西から川原に下りて、上流に向かって歩けばよいのですが、珪質泥岩が露出している場所に行くには藪こぎをしないと行けませんでした。

写真が四種類ありますが、上の写真は橿瀬橋から北側(上流側)を撮ったもので、点線のマルの場所が珪質泥岩の露出しているところです。中上の写真は珪質泥岩を東から撮ったもので、中下の写真は近づいて撮ったものです。下の写真は珪質泥岩を接写したものです。黒いですが、わずかに赤紫っぽい色をしているのがわかると思います。下の写真の縦は3cmです。中上と中下の写真は同じような写真が2枚並んでいますが、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、下の●を重ね合わせるようにすると立体的に見えます。





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