県外編 三重県 その17 紀伊半島の熊野地方に噴出した火成岩類の風化と波による造形美(熊野の鬼ヶ城、獅子岩) :三重県熊野市木本町、井戸町
紀伊半島の熊野地方を中心に、新第三紀中新世の約1400万年前にカルデラ火山活動で生じた火山性の岩石が分布します。熊野酸性火成岩類(熊野酸性岩類)と呼ばれていますが、流紋岩質の火砕流堆積物(凝灰岩)、溶岩、貫入岩からなっています。鬼ヶ城や獅子岩は凝灰岩よりできていますが、風化と波による侵食が働いて、平坦地と大小の多くの空洞(タフォニと呼びます)をつくり出し、独特の景観を形成しています。タフォニとは岩盤や岩塊の表面に形成される風化の穴で、平面形は円または楕円形ですが、それが拡大し連結すると複雑な形状となります。海水の飛沫を受けやすい海岸地域などで広く知られているようです。
写真が四種類ありますが、上の写真は鬼ヶ城の入口で撮ったもので、中上の写真は平坦地である千畳敷を下から撮ったものです。中下の写真はしばらく進んだところで撮りました。下の写真は獅子岩を撮ったものです。いずれの写真も同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下の白丸や黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
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