河原の石編 その4 木曽川沿い1 愛岐大橋付近その1 :愛知県江南市草井町愛岐大橋下流左岸の河原

   前回までの3回で長良川沿いの河原の石について紹介しましたので、次は木曽川沿いの河原の石について紹介します。木曽川は、美濃加茂市で飛騨川と合流しています。そのため、それより下流では木曽川流域と飛騨川流域の両方の地質を反映しています。木曽川流域にはおもに花崗岩類、濃飛流紋岩、美濃帯堆積岩類が、飛騨川流域には濃飛流紋岩と美濃帯堆積岩類がそれぞれ分布しますから、これらに由来する岩石がおもに下流に運ばれています。美濃帯堆積岩類の中には、花崗岩による熱変成作用でできたホルンフェルスも含まれています。これらのほかに、美濃加茂市周辺に分布する瑞浪層群、飛騨川流域の下呂付近のみに分布し特徴的な顔つきをしている湯ヶ峰流紋岩、そして両河川の最上流部に分布する御嶽・乗鞍火山の噴出物が見られます。

今回から3回は、正しくは岐阜県ではありませんが、木曽川にかかる愛岐大橋の左岸の河原の石を紹介します。今回は長良川沿いの河原の石では紹介しなかったホルンフェルスと流紋岩質溶岩(湯ヶ峰流紋岩)を載せました。上の写真は愛岐大橋を下流側から撮ったものです。真中の写真はホルンフェルス、下の写真は流紋岩質溶岩です。

岩石は成因で分類され名称がつくのですが、中には特徴的な岩石であるため、肉眼でどこの火山から噴出された岩石かまでわかる場合があります。そのような場合は、地域名などをつけて呼ばれます。縄文時代の遺跡で見つかる矢じりなどの石器の中で、下呂石と呼ばれる岩石でできたものが各地で見つかっています。この下呂石は、成因で分類すると流紋岩質溶岩で、下呂市の湯ヶ峰火山から噴出した溶岩です。同様に下呂石とは見かけはかなり異なりますが、湯ヶ峰火山から同じく噴出した小川石と呼ばれる岩石も流紋岩質溶岩で、庭石などに使われます。木曽川沿いの川原では下呂石はなかなか見られないものの、小川石は見られます。

〇ホルンフェルス‥‥‥泥岩や砂岩などが高い熱によって変成してできた岩石です。表面はもとの岩石の色を基本にしてさまざまな色を示しますが、紫色っぽく(わずかに赤味を帯びて)見えることが多いです。たいへん硬く、割れ口はかどばっていることが多いです。そこに光に反射させると、新しくできた細かい鉱物がキラキラ光ることが多いです。ハンマーでたたいたり、岩石同士をぶつけたりすると、金属音を出すことがあります。丸っこいが、多角形のものが多いです。

〇流紋岩質溶岩(湯ヶ峰流紋岩、小川石)‥‥‥淡灰色、青灰色、淡赤色などの色がみられ、縞模様になっています。縞模様の方向で板状に割れやすいです。風化面では長石などの細かい鉱物が並んで見えるため、砂岩と見まちがいやすいです。平たく、かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。 




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