河原の石編 その6 木曽川沿い3 愛岐大橋付近その3 :愛知県江南市草井町愛岐大橋下流左岸の河原

   今回は、木曽川沿いの河原(愛岐大橋左岸)で見られる火成岩の花崗岩、花崗斑岩、安山岩、溶結凝灰岩を載せました。それぞれの石の説明は長良川沿いのものとほとんど同じです。上の写真は花崗岩、中上の写真は花崗斑岩、中下の写真は安山岩、下の写真は溶結凝灰岩(濃飛流紋岩)です。

〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石(斜長石、カリ長石)、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。

〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白~うすいピンク色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。

〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と緑黒色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石(斜長石)であり、緑黒色の鉱物が角閃石や輝石です。斑晶があまりはっきりとしないものもみられ、砂岩と見まちがえる場合があります。丸っこい形のものが多いです。

〇溶結凝灰岩‥‥‥緑がかった灰色のものがよく見られますが、白っぽいもの、茶色っぽいもの、黒っぽいものなどいろいろな色のものが見られます。2~5㎜の小さい斑晶(鉱物の結晶)がたくさん見られますが、三角形などの破片状になっていることが多いです。様々な顔つきをしたものがあり、わかりにくいですが、長さ数cm、幅1cm以下の緑っぽいレンズ状のものが見られる場合はこの岩石であることがはっきりわかります。レンズ状のものがもっと大きいものもあります。このレンズ状のものは、火砕流に含まれている軽石が圧縮されたものです。また、他の岩石の破片を多く含んでいるものもあります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。

※愛岐大橋左岸の河原の石の写真は先月撮ったものです。





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