県内美濃地方編 その83 本巣市・山県市周辺6 山県市瀬見の玄武岩質溶岩 :山県市瀬見神崎川右岸河床
山県市役所美山支所(山県市谷合)の南から国道418号と分岐して神崎方面へ向かう道路があります。神崎川の左岸を神崎に向かって2kmほど北~北東へ進むと、岐阜バスの瀬見バス停があります。その脇にある古い橋を渡り、神崎川の右岸側にある歩道を徒歩で上流へ向かって進み、180mほど進んだところから川へ下りることができます。川へ下りると右岸河床に40m×15mほどの露頭があります。その露頭は美濃帯堆積岩類の玄武岩質溶岩です。
玄武岩質溶岩は黒っぽい有色鉱物が多く含まれるため、一般的には黒っぽい岩石です。しかし、美濃帯堆積岩類の中の玄武岩質溶岩は、中に入っている鉱物が変質し主に緑色の鉱物に変わってしまうことから、岩石名としては緑色岩とも呼ばれます。また、玄武岩質溶岩は海底で噴出し、急冷することによって、砕けることがあります。それが固結すると、小さな角礫状の玄武岩がいっぱい集まった岩石をつくります。ハイアロクラスタイト、ピロブレッチャーなどと呼ばれます。それが、この露頭の一部で見られます。
写真が五種類ありますが、上の写真は神崎川右岸の河床露頭を北西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央右を同じく北西から撮ったものです。真中の写真は中上の写真の中央やや上を近づいて撮ったものです。中下の写真は玄武岩質溶岩をハンマーで割って断面を接写したもので、縦は約2.5cmです。下の写真は、露頭の一部を南から撮ったもので、黄色のスケールは約20cmです。写真の中央右側に写っている角礫状のものが急冷で砕かれたものだと思われます。中上と真中、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の下部の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
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