河原の石編 その19 土岐川沿い2 多治見市多治見橋付近その2 :多治見市新町1丁目多治見橋下流左岸の河原
今回は、多治見市の多治見橋の土岐川下流左岸の河原にある石の中で、花崗岩、花崗閃緑岩、花崗斑岩、緑色岩(玄武岩質溶岩など)といった火成岩類を載せました。上の写真は花崗岩、中上の写真は花崗閃緑岩、中下の写真は花崗斑岩、下の写真は緑色岩です。ここの岩石の説明は、河原の石編1~9でのそれぞれの岩石の説明とほとんど同じです。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗閃緑岩‥‥‥花崗岩と比べると、黒っぽい鉱物(有色鉱物)が多く、全体的にやや黒っぽく見えます。花崗岩と同様に地下でゆっくり冷え固まった岩石であるため、白っぽい粒や黒っぽい粒が同じような大きさで入っています(等粒状組織)。丸っこい形のものが多いです。ここで花崗閃緑岩と判断している岩石の中で、鉱物組成(鉱物の量比)を偏光顕微鏡などで調べると、閃緑岩や花崗岩と判断した方がよい岩石があるかもしれません。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白~うすいピンク色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩等)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることがあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうです。かどがとれて丸みがあります。海底などで噴出した玄武岩類で、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けていて、変質作用でできた鉱物の多くは緑色です。そのため、全体に緑っぽい色の石となります。
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