長良川本流沿い露頭編 その18 美濃市横持のチャート石灰岩互層 :美濃市横持(杏谷支流合流部南へ50mほど)長良川左岸河床露頭

   昨年の8月12日「長良川沿いの石灰岩その3」で紹介した美濃市横持のチャート石灰岩互層の露頭を再度紹介します。以前にも書きましたが、石灰岩は浅い海で形成し、一方チャートは深い海で形成するといったように、石灰岩とチャートは形成場所が異なります。また、石灰岩はチャートが形成するような深い海だと溶けてしまい、形成されません。このように、チャートと石灰岩は、形成場所や条件が全く違うため、チャートと石灰岩が交互に積み重なるように見える産状(チャート石灰岩互層)の形成過程は正確にはわかっていないようです。

この露頭では、暗青灰色~青灰色をしたチャート層と、白色~淡灰色をした石灰岩層が交互に堆積しているのが見られます。チャート層と石灰岩層は横方向に幅が厚くなったり、薄くなったりしています。

地質図では、チャート石灰岩互層が見られる×地点の周辺は西北西-東南東にオレンジ色(Mch)が分布しています。オレンジ色は、おもにチャートからなる地層です。写真が四種類ありますが、「長良川沿いの石灰岩その3」の写真と別の写真を載せました。上の写真はチャート石灰岩互層の露頭を北東から撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央右を近づいて撮ったものです。白く見えるのが石灰岩で、他はチャートです。中下の写真は、上の写真の中央左を近づいて撮ったものです。チャート層は、石灰岩層と比べると手前に出ています。下の写真は、露頭を北西から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)






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