長良川本流沿い露頭編 その43 美濃市上河和神母橋下流の混在岩(周辺に層状チャート、珪質粘土岩) :美濃市上河和の神母橋30mほど下流左岸河床露頭

 「長良川本流沿い露頭編その37」で紹介した美濃市上河和左岸の混在岩の露頭から神母橋にかけては、メランジュ(地質図では灰色(Mmx)で示してあります)からなる地層が分布しています。メランジュは、美濃帯堆積岩類のように海洋で堆積したものが海洋プレートにのって移動し、陸側のプレートにもぐり込む際に、堆積物が剥ぎ取られ混ざり合いながら陸側にくっつく(付加する)場合の特徴的な地質体です。特徴的な岩石として、黒色の泥岩の中に砂岩やチャートなどの大小さまざまな岩塊が入った混在岩が見られます。この露頭での混在岩は、黒色の泥岩の中に数cm~10数cmの砂岩の礫(岩塊)が入っています。中には、1mを超える砂岩も見られます。周辺には層状チャートや珪質粘土岩も見られます。

写真が四種類ありますが、上の写真は混在岩などの露頭を北東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。上の写真の中央付近にあるのが砂岩の礫(岩塊)を含んでいる混在岩で、そのうしろに分布しているのが層状チャート、左下に写っているのが珪質粘土岩です。中下の写真は、上の写真のハンマー付近を近づいて撮ったものです。黒っぽい泥岩の中に、灰色に写っているのが砂岩です。下の写真は、混在岩を南東から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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