長良川本流沿い露頭編 その61  美並町木尾右岸の層状チャート :郡上市美並町上田木尾右岸露頭(国道156号沿いの鮎料理店東の長良川沿い)

 「道の駅美並」付近の長良川沿いには珪質泥岩が分布しますが、その北にはチャートが分布します。美並町上田木尾の国道156号沿いに鮎料理店がありますが、その東の長良川沿いに層状チャートの露頭があります。層状チャートは、淡青灰色~暗青灰色をした数cm~10数cmの厚さのチャート層と、灰色をした数mm~5mmの厚さの薄い泥岩層が繰り返して堆積しています。また、ここの層状チャートは褶曲をしていますが、激しく曲がっているわけではなく、層理面(地層をつくる物質が堆積したときの面)が水平に近い部分では、層理面に沿ってチャート層がはがれているところもあります。そのようなところでは、中下や下の写真のように、1cm~2cm径の円形の出っ張り(高さは数mm)が集中して見られる部分があります。何かの生痕ではないかと思います。

地質図において、この層状チャートの露頭(×地点)はオレンジ色(Mch)のおもにチャートからなる地層の中にあります。写真が五種類ありますが、上の写真は層状チャートの露頭を北西(上流側)からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央上部を近づいて撮ったものです。上と中上の写真において、露頭に立てかけてあるスケールは1mです。真中の写真は、層理面が水平に近い部分を北東から撮ったものです。中下と下の写真は、層理面に見られる円形の出っ張りが集中しているところを上から撮ったもので、写真の上が東です。黄色のスケールの長さは約20cmです。中上と真中、中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の黒丸や白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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