長良川本流沿い露頭編 その73 美並町大矢新吉田橋上流の花崗斑岩 :郡上市美並町大原大矢左岸露頭(新吉田橋上流100mほど)
昨年の9月30日「長良川沿いの花崗斑岩その4」で紹介した花崗斑岩の露頭を再度紹介します。場所は、郡上市美並町の新吉田橋上流100mほどの左岸です。国道156号を車で北進すると、郡上市美並町根村の根村洞門を越えてから下田の吉田小学校にかけて、東を流れる長良川沿いに白と黒のコントラストがはっきりした岩石が目に入ると思います。白っぽい岩石は花崗斑岩で、黒っぽい岩石は美濃帯堆積岩類中の混在岩です。花崗斑岩が混在岩に貫入しているのです。新吉田橋の北東側から河原に下り、橋から100mほど北に進んだ左岸に花崗斑岩が露出しています。
地質図において、新吉田橋上流100mほどにある花崗斑岩の露頭(×地点)は朱色(Gp)の中にあります。朱色は、花崗斑岩・石英斑岩を示しています。周囲は灰色(Mmx)が分布していて、灰色はメランジュからなる地層です。写真が五種類ありますが、上の写真は花崗斑岩を南西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の右側を撮ったものです。真中の写真は、中上の写真と同じ露頭を北東から(反対側から)撮ったものです。中下の写真は花崗斑岩を接写したもので、シャープペンシルの長さは約14cmです。5mm~1cmのカリ長石と、5mm前後の石英が点在しています。下の写真は、北へ20mほど進んだところにある露頭を南から撮ったもので、右上(ハンマーの周辺)の淡褐色の岩石が花崗斑岩で、左下の灰色の岩石が混在岩です。なお、中上と下の写真は、「長良川沿いの花崗斑岩その4」でも掲載しています。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と真中、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)
コメント
コメントを投稿