長良川本流沿い露頭編 その108 八幡町貝付の層状チャート中の黒色チャート層 :郡上市八幡町西乙原貝付右岸河床露頭(高速道橋脚の西方150mほどの河床)

   前回の「長良川本流沿い露頭編その107」で紹介した枕状溶岩(玄武岩質溶岩)の露頭から東へ40mほどのところに、層状チャート中に黒色のチャート層(または黒色の珪質泥岩層)が縞状に入っている露頭が見られます。層状チャートは、淡緑灰色~青灰色をした数cm~10cm厚のチャート層の間に、数mm厚の薄い泥岩層がはさまっています。はさまっている泥岩層は灰色と思われますが、酸化のため褐灰色になっている部分が多いです。一方、黒色チャート層は5cm~20cmの厚さで、間に灰色をした数mmの厚さの泥岩層をはさんでいるものもあります

以前も書きましたが、チャートには、白色、灰色、黒色、赤褐色、うすい緑色などいろいろな色のものがありますが、この色の変化は、チャートが堆積した海洋環境の変化を表していると考えられています。特に、暗灰色や黒色のチャートは還元状態で堆積し、硫化鉄(主に黄鉄鉱)や炭素化合物などの酸素の乏しい場所でできた物質を含んでいるようです。

地質図において、この露頭(×地点)の周辺は緑色(Mbs)の中にオレンジ色(Mch)のブロック状のものが不連続に分布している場所です。×地点は、その不連続に分布しているオレンジ色の中にあります。緑色はおもに玄武岩質火山岩類からなる地層で、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は層状チャート中の黒色チャートの露頭を南東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を同じく南東から撮ったものです。写真では灰色に見える層状チャートに、縞模様の黒色チャートが入っているのがわかります。黒色チャート層は、見かけ上一つの層のものもありますが、間に灰色の薄い泥岩層をはさんで2~3つの層が重なっているものもあります。中下の写真は同じ露頭の中で、黒色チャート層が層状チャート中に入っているのがわかりやすい部分を東から撮ったものです。下の写真は、中下の写真に写っているハンマーの上部付近を近づいて撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)





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