長良川本流沿い露頭編 その109 八幡町貝付のチャートと玄武岩質溶岩の境界 :郡上市八幡町西乙原貝付右岸河床露頭(高速道路の西側橋脚西100m弱の河床)

地質図によると、八幡町浅柄~貝付の長良川沿いの両岸には、玄武岩質溶岩などの玄武岩質火山岩類(緑色(Mbs))が広く分布し、その中にチャート(オレンジ色(Mch))の巨大な岩塊が分布しています。八幡町貝付にある高速道の橋脚(西側)西方100mほどのところには、チャートと玄武岩質溶岩が接している露頭が見られます。玄武岩質溶岩は火山島のように海洋における噴出物で、チャートは海洋底に堆積した微生物の遺骸が固まった岩石です。この露頭では、暗青灰色~淡灰色をしたチャート層と灰色をした玄武岩質溶岩が接しているのですが、接している近くではチャートがレンズ状で玄武岩質溶岩の中に入ったり、玄武岩質溶岩がチャートの中にレンズ状や不定形で入ったりしています。

写真が五種類ありますが、上の写真はチャートと玄武岩質溶岩が接触している露頭を北東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を同じく北東から撮ったものです。下方が玄武岩質溶岩で、上方がチャートです。境界部には、レンズ状や不定形をしたチャートと玄武岩質溶岩が見えます。真中の写真は、上の写真に写っているハンマーの左に記述してある「玄武岩質溶岩」の矢印の先端付近を近づいて撮ったもので、チャートと玄武岩質溶岩の境界部の一部です。中央上の淡褐灰色の楕円形(レンズ状)のものが玄武岩質溶岩です。中下の写真は、中上の写真の露頭を北から撮ったものです。下の写真は、玄武岩質溶岩を接写したもので、写真の縦は3.5cmです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の黒丸または白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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