長良川本流沿い露頭編 その102 八幡町浅柄の北右岸の玄武岩質溶岩(枕状溶岩) :郡上市八幡町西乙原浅柄の北右岸露頭(大浅谷の長良川合流部から北北西へ約230m)
前々回の「長良川本流沿い露頭編その100」で枕状溶岩を紹介しましたが、対岸(長良川右岸)にも玄武岩質溶岩の枕状溶岩が露出していますので、紹介します。場所は、八幡町浅柄にある大浅谷の長良川合流部から長良川上流(北北西)に向かって230mほど先にある露頭です。「長良川本流沿い露頭編その98」のドロストーンをはさむ層状チャートの100m弱上流にあたります。ここでは、80cm×44cmの楕円形をした枕状溶岩をはじめ、長径が20cm~50cmの楕円形やくずれた楕円形の枕状溶岩が複数見られます。枕状溶岩は、玄武岩質溶岩などが水中で固結した証拠となるものです。溶岩の外側は水によって急冷し殻をつくりますが、内部は溶けたままなので殻を破って外へ出ると、水によって急冷しまた外側に殻をつくります…ということを繰り返して、西洋枕状の溶岩が積み重なっています。
地質図において、玄武岩質溶岩の枕状溶岩が見られる露頭(×地点)は緑色(Mbs)の中にあり、緑色はおもに玄武岩質火山岩類(緑色岩)からなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は県道61号大和美並線から北東を望んで撮ったもので、80cm×44cmの枕状溶岩が遠くに写っています。中上の写真は、上の写真に写っている枕状溶岩(80cm×44cm)を近づいて南西から撮ったものです。中下の写真は、中上の写真に写っている枕状溶岩の西側にある複数の枕状溶岩を南東から撮ったものです。下の写真は、中下の写真の中央部を近くから撮りました。スケールの左の枕状溶岩は34cm×21cmです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規の長さはそれぞれ約28cm、約20cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)
地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)
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