長良川本流沿い露頭編 その95c 美並町深戸のレンズ状のチャートを含む玄武岩 :郡上市美並町三戸深戸左岸河床露頭(高速道橋梁より東へ100m弱の河床露頭)

   前回「長良川本流沿い露頭編その95bで紹介したドロストーンを含むチャートの露頭から西へ80mほどのところに、レンズ状のチャートを含む玄武岩の露頭が見られます。場所は、高速道橋梁より東へ100m弱のところです。ここの玄武岩は、全体的には緑灰色をしていますが、風化している部分とそうでない部分があって、風化している部分では黄灰色~茶色っぽい色をしています。また、風化した部分にえんじ色をしたチャートがレンズ状で入っているのが確認できます。
地質図において、この露頭(×地点)は、広く分布する緑色(Mbs)と細長く分布するオレンジ色(Mch)の境界付近にあります。緑色はおもに玄武岩質火山岩類からなる地層で、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。写真が五種類ありますが、上の写真はこの露頭を南東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー付近を近づいて撮ったものが、真中の写真です。全体的に茶色っぽい色をしていますが、玄武岩が風化したものだと思います。ハンマーの柄の部分に側方に延びている緑っぽい色のレンズ状のものは、風化をしていない玄武岩の部分だと思います。ハンマーの頭部の左上には、えんじ色をしたレンズ状チャート(幅7cm×長さ22cm)があります。中下の写真は、玄武岩の中に入っているレンズ状のチャート層(幅40cm×長さ195cm)の一部分を南東から撮ったものです。スケールが置いてある少し赤っぽいのがチャートです。層状でちぎれたチャートが全体でレンズ状をしています。下の写真は、同じ露頭を北東から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、定規の長さはそれぞれ約28cm、約17cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。                                                              (地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)





                        

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