長良川本流沿い露頭編 その155 大和町徳永釜渕橋下流左岸の泥岩層中の砂岩層 :郡上市大和町徳永の釜渕橋下流左岸河床露頭(釜渕橋の下流10mほどの河床)

   長良川鉄道の徳永駅の南西にある橋が釜渕橋です。前回「長良川本流沿いの露頭編その154」で紹介した砂岩泥岩互層の露頭から釜渕橋にかけて、ほぼ連続で露頭がありますが、砂岩層や砂岩泥岩互層が主です。釜渕橋の下流10mほど左岸河床には、泥岩層の露頭が見られますので紹介します。この露頭は、東西に15m強、南北に30m弱の河床露頭で、水量が多いときは水面下です。砂岩泥岩互層の部分もありますが、泥岩層に細長いレンズ状の砂岩層がはさまっている部分があります。細長いレンズ状の砂岩層は露頭内で確認すると2枚はさまっていて、淡灰色~灰色をした中粒砂からなる砂岩層です。1枚は幅が8cm~13cm、長さが約260cmで、一度切れてはいますが、側方に同じ砂岩層が延びています。もう1枚は、幅が5cm~15cmで、長さが約180cmです。一方、泥岩層は黄灰色~暗灰色をしていて、葉理(細かい堆積を示す筋)はわかりやすいです。
  地質図において、この泥岩層中の砂岩層の露頭(×地点)は黄色(Mss)の中にあり、黄色はおもに砂岩からなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は泥岩層中に長細くレンズ状で入る砂岩層の露頭を南からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。ハンマーの柄の部分の側方に延びる淡灰色の層(正しくは細長いレンズ状)が砂岩層です。中下の写真は、上の写真(または中上の写真)のハンマー付近を近づいて撮ったものです。下の写真は、同じ露頭を西から(左側から)撮ったもので、ハンマーの左側に砂岩層は写っています。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。
         
            (地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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