長良川本流沿い露頭編 その167 白鳥町下越佐の砂岩泥岩互層と砂岩層など :郡上市白鳥町越佐下越佐の右岸河床露頭

   前回「長良川本流沿い露頭編その166」で紹介した砂岩層の近くにある大島橋の東の道路(県道52号白鳥板取線)を北へ1.7kmほど進み、左折すると長良川に架かる越佐橋があります。越佐橋を西へ渡り、西へ数10mのところを左折し、そこから南へ450mほど進むとコンテナが置いてあり、駐車スペースがあります。コンテナ脇から細い道へ入り、石垣を下りてそのまま進むと河原へ出ます。河原へ下りて、下流へ(南へ)しばらく進むと長良川右岸河床に褐灰色、灰色~暗灰色の露頭が見られます。下流に向かって150mほど露頭が続きます。

砂岩層はおもに褐灰色、泥岩層はおもに暗灰色、砂岩泥岩互層はおもに灰色~暗灰色をしています。河床露頭の北角から下流(南)へ40mほどのところに砂岩泥岩互層の露頭があります。砂岩泥岩互層は、陸地から浅い海洋へ運ばれた砂と泥が何かをきっかけにしてより深い海底へ移動する際、混ざり合って混濁流となり、それが堆積することによって形成されたものです。

地質図において、この露頭(×地点)は、白色(a)の中にありますが、白色の下には黄色(Mss)が分布しています。白色は河川による堆積物などの第四紀堆積物なので、その下に堆積している黄色(おもに砂岩からなる地層)が露出しているのです。写真が五種類ありますが、上の写真は砂岩泥岩互層を北からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。真中の写真は、上の写真(または中上の写真)のハンマー付近を近づいて撮ったものです。見にくいですが、灰色や淡灰色が砂岩層で、暗灰色が泥岩層です。中下の写真は同じ露頭を西から(右側から)撮ったものです。下の写真は、150mほど続く露頭の南の端近くの露頭を南西から撮ったもので、砂岩層です。風化して、褐灰色っぽくなっている部分があります。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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