長良川本流沿い露頭編 その185 高鷲町鮎走大向橋上流の溶結凝灰岩(白鳥流紋岩) :郡上市高鷲町鮎立鮎走の大向橋上流左岸露頭(大向橋の東(上流側)へ150mほど)

 「長良川本流沿い露頭編その183」で紹介した露頭の近くにある観音橋から国道156号を北東へ300mほど進むと、大向橋があります。大向橋から上流を眺めると、左岸側に露頭があるのがわかります。橋の手前(左岸側)で車を止め、橋の下流側の脇から川へ下り、橋をくぐり、上流(東)へ向かって150mほど進むと、紹介する露頭があります。大向橋から上流に向かって100mほどの位置、および150m~200mにかけても溶結凝灰岩の露頭があります。この露頭の溶結凝灰岩は淡緑灰色をしていて、本質レンズが場所によっては多く含まれています。割った面を見ると、1mm~数mmの石英とカリ長石、1mm前後の斜長石が入っているのがわかります。

本質レンズは、軽石が噴出後の堆積物自身の熱と重さによって堆積面に垂直に圧縮されてペチャンコになったものです。そのため、堆積面を側方から見るとレンズ状に見えますが、堆積面に垂直な方向から見るとレンズ状ではなく不定形をしています。この露頭では、緑灰色をした数cm~10数cm径の不定形をした本質レンズも見られます。

地質図において、この溶結凝灰岩の露頭(×地点)は、黄土色で横線あり(SR)の中にあって、黄土色で横線ありは白鳥流紋岩火山岩類です。周囲にある黄色(AT)、茶色で斜線ありは、それぞれ阿多岐層と呼ばれる湖沼性の堆積物、大日ヶ岳火山の噴出物です。写真が五種類ありますが、上の写真は溶結凝灰岩の露頭を北東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央少し右を撮ったものです。真中の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っているハンマーのグリップ部の下を斜め上から近づいて撮ったものです。斜め上から(堆積面にほぼ垂直方向から)見ているため、本質レンズが不定形を示しています。本質レンズ中に見える白い鉱物(長石)は、噴出時激しい爆発によって破壊されることなく軽石の中で守られているため、鉱物が大きく鉱物本来の形(結晶の形)をしています。中下の写真は、本質レンズが横から(堆積面を側方から)見られる露頭を北から撮ったものです。本質レンズは、ハンマーの頭部右、ハンマー頭部の右少し上などに写っています。下の写真は、中上の写真の露頭から北西に3mほどにある露頭を撮ったものです。西からパノラマで撮りました。スケールとして置いてあるハンマー、定規の長さは、それぞれ約28cm、約17cmです。中上の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下部の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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