長良川本流沿い露頭編 その199 高鷲町ひるがの分水嶺公園 :郡上市高鷲町ひるがの分水嶺公園(国道156号でひるがの高原に入ってすぐ左)

 国道156号を北進し、ひるがの高原に向かいます。途中「長良川源流 夫婦滝」の表示板を越え、大きなカーブを曲がるとひるがの高原ですが、ひるがの高原に入ってすぐの左側(北西側)に分水嶺公園の駐車場があります。分水嶺公園の標高は約875mです。分水嶺公園があるひるがの高原は、太平洋側と日本海側に分ける分水嶺に位置しています。国道156号に面している分水嶺公園は、太平洋側へ流れる水と日本海側へ流れる水に分かれる様子がわかるように整備されています。

分水嶺は雨水が異なる方向に流れる境界のことです。本州では、降った雨水が一方は太平洋へ、もう一方は日本海へ流れるという境界が、北東(青森県)から南西(山口県)まで連続的に存在しています。もちろん、中国地方は太平洋へ直接流れ込むのではなく、瀬戸内海に流れます。雨水が太平洋側と日本海側へ分かれるのですから、ほとんどは山の稜線にあるのが分水嶺です。しかし、中には平地にある分水嶺もあります。その一つがひるがの高原内の分水嶺です。分水嶺公園は整備されていますので、水が太平洋側(長良川)と日本海側(庄川)に分かれる様子が一目でわかります。

地質図において、分水嶺公園(×地点)は、白色(a)の中にあり、白色は第四紀の堆積層です。周囲のうす空色の中に記号(a2)、茶色で斜線あり、茶色(VK3)、黄色(AT)、黄土色で横線あり(SR)は、それぞれ第四紀の堆積物、大日ヶ岳火山の噴出物、烏帽子・鷲ヶ岳火山の噴出物、阿多岐層と呼ばれる湖沼性の堆積物、白鳥流紋岩です。写真が四種類ありますが、上の写真は分水嶺公園内の水が太平洋側と日本海側に分かれる場所を南東から撮ったものです。中上の写真は、上の写真とほぼ同じ場所を撮ったものです。中下の写真は分水嶺公園の入口にある表示板を、下の写真は石碑を撮ったものです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下部にある●を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)






コメント

このブログの人気の投稿

長良川鉄道沿いの地形・地質編 その45 「ジオ鉄」って何?

都市(名古屋)で見られる化石 その14 :アンモナイトの化石の断面とドーナツの断面

都市(名古屋)で見られる化石 その7 :名古屋駅近辺ミッドランドスクエア3階の壁の厚歯二枚貝、柱のサンゴ