長良川本流沿い露頭編 その194 高鷲町穴洞湯の平温泉対岸の溶結凝灰岩(白鳥流紋岩)と安山岩(貫入岩) :郡上市高鷲町大鷲穴洞の堰堤下流150mほど左岸露頭(湯の平温泉建物の東の対岸)

郡上市高鷲町穴洞に温泉施設(湯の平温泉)がありますが、その駐車場から南へ200m強のところに東へ進む道(県道452号)があり、長良川に架かる井田橋があります。井田橋を東へ渡り、左折して北へ230mほど進んだところから、徒歩で川へ下りることができる小道があります。近くに車は停めておきます。その小道は途中でわかりにくくなりますが、川には下りることができます。川へ下りてから上流へ進むと露頭があります。堰堤の下流150mほどのところです。ここの露頭では、溶結凝灰岩と安山岩が見られます。溶結凝灰岩に安山岩(貫入岩)が貫入していると考えられます。

ここの安山岩は黄緑灰色をしていて、1mm~5mmの斜長石が点在しています。プロック状に割れ目(節理)が入っていて、ブロックは数10cm~70cmほどの直方体をなしています。溶結凝灰岩と安山岩の接触面は、北東-南西に軸をもち、北西に60°ほど傾いています。

 地質図において、この露頭(×地点)は、黄土色で横線あり(SR)の中にあって、黄土色で横線ありは白鳥流紋岩火山岩類です。周囲にある黄色(AT)、茶色で斜線ありは、それぞれ阿多岐層と呼ばれる湖沼性の堆積物、大日ヶ岳火山の噴出物(主に安山岩)です。写真が五種類ありますが、上の写真は溶結凝灰岩と安山岩の露頭を北西からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央少し右を撮ったものです。ハンマーのグリップより上は安山岩で、下は溶結凝灰岩です。真中の写真は、中上の写真の露頭を南西(右側)から撮ったもので、溶結凝灰岩と安山岩の境界部を意識して撮りました。ハンマーの位置は中上の写真と同じです。中下の写真は安山岩を近づいて撮ったもので、上の写真に書かれてある「安山岩」の「岩」の少し上を撮りました。節理によってブロック状になっているのがわかります。下の写真は溶結凝灰岩と安山岩を接写したもので、左が溶結凝灰岩で、右が安山岩です。両方とも写真の縦は2.3cmです。スケールとして置いてあるハンマー、定規の長さは、それぞれ約28cm、約17cmです。中上と真中、中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下部の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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