長良川鉄道沿いの地形・地質編 その3 せきてらす前駅の南の大きなカーブ :関市市街地の関口駅~せきてらす前駅間、関口駅出発後30秒~1分強、車窓前方より

 鉄道は前回述べたように段差や坂が得意ではありませんが、大きなカーブも得意ではありません。最小の曲線半径も最高速度の区分に応じて定められているようです。

地質図を見るとわかるように、関市において津保川以北には平地が広がっています。うす空色で小さな多角形入りのa2は、第四紀の堆積物です。そこに北西-南東に延びた硬いチャート層(Mch)(珪質粘土岩(Mto)をはさむ)がところどころに分布しています。チャート層が山として平地の中に突出しているのです。そのため、鉄道はそのチャート層を避けながら通っています。せきてらす前駅(旧刃物会館前駅)の南で急カーブして、それまで東西に走っていた列車は南北に方向を変えて走りますが、チャートの間を通過しながら北へ向かっています。関口駅を出発して1分少し経ったところから大きくカーブします。地形図から判断すると、曲線半径は300mほどです。大きくカーブをし、西から北へ向きを変えて数10秒でせきてらす前駅に着きます。

写真が5枚ありますが、上の写真は大きくカーブする手前を車窓の前面から撮ったもので、関口駅出発から約30秒後の地点です。中上の写真は、大きくカーブしている地点で車窓の前面から撮ったものです。真中の写真も、大きくカーブしている地点で車窓の前面から撮ったものです。真中の写真に写っている踏切の左側で、列車を西から撮ったのが中下の写真です。下の写真は、中下の写真に写っている踏切近くから北を望んで列車を撮ったものです。中下と下の写真を撮影した場所は、せきテラス(関市の施設)の駐車場の近くです。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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