長良川鉄道沿いの地形・地質編 その9 洲原駅の北周辺の長良川の蛇行 :洲原駅~母野駅間、洲原駅から出発してからトンネルを抜けるまで(約1分間)、前方または右車窓より

 現在の河川は、人工的な堤防に囲まれた中を流れていることが多いです。もちろん、洪水、川の氾濫を防ぐため堤防の中を流れるようにしているのですが、そのため、河川は真っすぐに流れるものというイメージがあります。しかし、本来河川は曲がりながら(蛇行しながら)流れ、流量が増えると洪水を起こし、流路を変えながら流れるものです。現在の河川は本来の河川というよりも、用水に近いです。しかし、河川の流路はヒトが生きているはるか昔より、水がより低いところへ移動する流れとして形成されたものです。そのため、地形図や空中写真などマクロの目で見ると、どの河川もかなり蛇行しているのがわかります。長良川も蛇行をしながら流れているのですが、国道156号や長良川鉄道から見る長良川はあまり蛇行しているようには感じません。それは蛇行している部分をショートカットして進んでいるためです。長良川鉄道洲原駅の周辺で長良川は大きく蛇行しています(地質図の赤線で囲った部分)。洲原駅を出発すると右車窓からは長良川が見え、約30秒後には前回「長良川鉄道沿いの地形・地質編その8」で紹介した玄武岩質溶岩の露頭も見えます。しかし、それから少しの間(約1分間)は長良川が見えませんが、トンネルを通過後、見にくいですが右車窓から長良川が見えます。その長良川が見えない間は約700mですが、実際には長良川は蛇行していて約2800mを流れています。長良川鉄道はトンネルによってショートカットしているのです。

地質図を見ると、洲原駅の北周辺にはいろいろな岩石が分布していることがわかります。白色(a)と薄空色(th)は第四紀の堆積物で、平地を構成しています。緑色(Mbs)、空色(Mlm)、黄色(Mss)、灰色(Mmx)、オレンジ色(Mch)、青紫色(Mto)はいずれも美濃帯堆積岩類で、それぞれおもに玄武岩質火山岩類からなる地層、おもに石灰岩からなる地層、おもに砂岩からなる地層、メランジュからなる地層、おもにチャートからなる地層、珪質粘土岩(黒色泥岩をはさむ)からなる地層です。写真が五種類あります。上と中上、真中の写真は、いずれも列車内から撮ったものです。上の写真は長良川鉄道(下り)の洲原駅出発から30秒ほどたったところで前方の車窓から、中上の写真はトンネルに入るところ(洲原駅出発後約1分後)で前方の車窓から、真中の写真はトンネルを出てすぐ(洲原駅出発後約1分30秒後)に長良川方面を右車窓から撮ったものです。前述しましたが、列車が長良川から約1分離れている(約700m走行している)間に、長良川は蛇行して約2800mを流れているのです.。列車に乗っていると、長良川の蛇行を感じることなく、トンネルを通ってショートカットしています。中下の写真は洲原駅の北で列車と長良川を撮ったもので、地質図の黒の→が撮影の方向です。下の写真は長良川の蛇行している部分を撮ったもので、地質図の赤のが撮影の方向です。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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