長良川鉄道沿いの地形・地質編 その16 みなみ子宝温泉駅~大矢駅間で見られる根村地区の還流丘陵 :みなみ子宝温泉駅~大矢駅間、みなみ子宝温泉駅から出発して1分10秒後あたり、左車窓より

 郡上市美並町根村地区には、以前「長良川鉄道沿いの地形・地質編その6」で紹介した還流丘陵(立花地区の還流丘陵)とよばれる小山があります。立花地区の還流丘陵を長良川鉄道の車窓から見ることができる時間は短いですが、ここの還流丘陵は車窓からしばらく見ることができます。みなみ子宝温泉駅から出発して1分10~30秒後くらいです。この還流丘陵は、3年前の10月19日「長良川鉄道の車窓からみた岩石その5」でも紹介しています。

還流丘陵は、現在流れている河川の流路と、かつて流れていた河川の流路に囲まれてできた丘陵です。長良川本流の多くの部分は、美濃帯堆積岩類と呼ばれる岩石の中を浸食したり堆積したりしながら流れています。美濃帯堆積岩類は付加体堆積物であるため、チャートのような浸食に強い岩石と、泥岩や砂岩のような浸食にそれほど強くない岩石が隣り合って分布しているところがあります。川は曲がりくねって流れるのが本来の姿です。一概には言えませんが、チャートなどの浸食に強い部分があると、川は浸食しやすい部分(泥岩や砂岩など)をおもに削りながら曲がりくねって流れます。しかし、曲がり方が大きくなると、流路(川)はショートカットしてもとの流路につながってしまうことがあります。そうすると、蛇行部分が流路から切り離されることになります。その結果、曲がった流路の跡が低地となり、残った部分が丘陵となります。そして、その残った丘陵部分は浸食に強いチャートなどでできている場合が多いようです。

地質図では、根村地区の還流丘陵は赤丸で囲ってある部分です。オレンジ色(Mch)と灰色(Mmx)からなっていて、オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、灰色はメランジュからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真はみなみ子宝温泉駅から出発して約1分10秒後に列車の左車窓から撮ったものです。中上と中下、下の写真は列車から撮影したものではありませんが、中上は還流丘陵の北にある新吉田橋から撮ったもの(地質図内の下向きの矢印)で、中下と下の写真は還流丘陵の南にある勝原橋から撮ったもの(地質図内の上向きの矢印)です。中上と中下、下の写真は、同じような写真が隣り合っていますが、それぞれの写真の下の白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。なお、中下と下の写真は全く同じように見えますが、下の写真の方が右と左の写真を撮った場所がより離れていますので、立体感が強調されています。ただし、下の写真の方が立体写真として合わせづらいと思います。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)






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