長良川鉄道沿いの地形・地質編 その18 大矢駅~福野駅間の下田橋南のメランジュ(混在岩とチャート岩塊、貫入岩)(左岸) :大矢駅~福野駅間、大矢駅から出発して1分弱(トンネルに入る手前)、左車窓より

3年前の9月9日「長良川沿いのメランジュその4」、10月20日「長良川鉄道の車窓からみた岩石その6」、昨年の1月24日「長良川本流沿い露頭編その77」で紹介した下田橋下流左岸の混在岩と層状チャートの岩塊の露頭は、長良川鉄道の左車窓から見ることができますので再度紹介します。長良川鉄道において、大矢駅を出発してから1分弱に長良川左岸河床に露頭が見えます。トンネルに入る手前です。前回の「長良川鉄道沿いの地形・地質編その17」で紹介した対岸の露頭から目を移動させると見えます。

美濃帯堆積岩類は、海底で噴出したり堆積したりしたものが、海洋プレートに載って移動し、大陸側から運ばれた砂や泥などと合わさりながら、大陸の縁(現在の日本列島)に付加したもの(付加体堆積物とよびます)であることがわかっています。そのような付加体堆積物には、基質である黒色の泥岩中に、大小さまざまな礫(岩塊)を含んだ地質体が特徴的に含まれ、それをメランジュと呼びます。一つの露頭において、黒色の泥岩中に礫(岩塊)を含んでいる岩石が見られる場合は、その岩石を混在岩と呼びます。メランジュ内では、大きな礫(岩塊)が数10m以上の径をもつものもあるため、その場合は一ヶ所の露頭ではメランジュと判断できない場合もあります。

ここの露頭では、南西-北東に6mほど、南東-北西に11m以上の層状チャートが見られ、混在岩と層状チャートが接しているのも確認できます。全体的にはメランジュで、巨大な層状チャートの岩塊が入っていると判断できます。

地質図において、この露頭のある地点(×地点)の周辺は灰色(Mmx)が分布していて、メランジュからなる地層でできています。北側にはチャートからなる地層(オレンジ色(Mch))が分布していて、長良川鉄道はそのチャートからなる地層をトンネルで通過しています。写真が四種類ありますが、上の写真は左車窓から(東から)長良川右岸を撮ったもので、赤丸で囲ってある露頭が、層状チャートと混在岩が接しているのを確認できる露頭です。その露頭に近づいて、南東からパノラマで撮ったものが中上の写真です。中央の白っぽい部分が層状チャートで、左側のやや黒っぽい部分が混在岩です。真中の写真は、中上の写真の中央部を撮ったものです。中下の写真は同じ露頭を南西からパノラマで撮ったもの(中上の写真を左側から撮ったもの)で、黒っぽい岩石が混在岩です。左側には貫入岩が写っています。下の写真は、中下の写真の中央部を撮ったものです。なお、上の写真以外の写真は「長良川本流沿い露頭編その77」で使用したものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。真中と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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