長良川鉄道沿いの地形・地質編 その24 深戸駅~相生駅間の対岸(八幡町浅柄地区)に見られる玄武岩質溶岩(枕状溶岩) :深戸駅~相生駅間、深戸駅から出発して約1分45秒後、1本目のトンネル通過後、左車窓より

 3年前の8月4日「玄武岩質溶岩その2」、10月25日「鉄道車窓から見える岩石その9」、昨年の2月23日「長良川本流沿い露頭編その96」で紹介した郡上市八幡町浅柄の玄武岩質溶岩の枕状溶岩は、長良川鉄道の車窓からも見ることができます。再度紹介します。長良川鉄道下りにおいて、深戸駅を出発してしばらくするとトンネルに入ります。そのトンネルを通過後、左車窓から外を眺めると、建物が見えはじめ、南から4軒目(赤っぽい屋根)の下辺りに黒っぽい岩石が見えます。それが、玄武岩質溶岩(枕状溶岩)の露頭です。深戸駅を出発して約1分45秒後の地点です。

玄武岩質マグマの火山噴火が海底または海洋近くで起こり、噴出した溶岩が海水に触れると、西洋枕状をした溶岩の塊(枕状溶岩)が積み重なりながら固まります。玄武岩質溶岩は粘性が低く、さらさらで移動しやすいです。その熱い玄武岩質溶岩が海水などで急冷すると、表面だけが冷え固まって一度殻をつくります。しかし、内部は熱く、さらさらで移動しやすいため、できた殻を破って中の溶岩が流れ出します。そして、流れ出した溶岩が海水で急冷して殻をつくります。すると、中の熱い溶岩が殻を破って出てきます。このように、表面が急冷し殻をつくる→中から殻を破って溶岩が外へ出てくる→表面が急冷し殻をつくる→……を繰り返して、見かけ上西洋枕の形をした溶岩がいくつも積み重なっていくのです。

地質図において、車窓から見える枕状溶岩の露頭(×地点)は緑色の中にあり、緑色はおもに玄武岩質火山岩類(緑色岩)からなる地層です。緑色の中にレンズ状に分布するオレンジ色(Mch)は、おもにチャートからなる地層です。写真が五種類ありますが、上の写真は長良川鉄道の車窓から見える露頭を撮ったもので、赤丸で囲ってある露頭が枕状溶岩です。中上の写真は枕状溶岩の露頭に近づいて南東からパノラマで撮ったもので、真中の写真は中上の写真に写っているハンマーの右上周辺を南から撮ったものです。中下の写真は真中の写真の上部を同じく南から撮ったもので、下の写真は中下の写真に写っているスケール(コンベクス)の右をより近づいて撮ったものです。長細い楕円形のものが枕状溶岩で、間に白っぽい石灰岩が入っている部分もあります。中上と真中、中下、下の写真は、「長良川本流沿い露頭編その96」でも使用しています。スケールとして置いてあるコンベクス(メジャー)、ハンマーの長さはそれぞれ約1m、約28cmです。真中と中下、下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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