板取川沿いの地質、露頭 その17 関市洞戸市場の砂岩層中の貫入岩 :関市洞戸市場の板取川曲流部付近の右岸露頭

 板取川は蛇行をしながらおもに南へ流れ、洞戸市場で支流の菅谷川と合流し、東に向きを変え美濃市街地の北で長良川と合流しています。菅谷川と合流し、東に向きを変える付近に露頭があります。露頭表面が風化し、植物もかなり生えているため、観察しにくいですが、砂岩層の中に貫入岩が見られます。貫入岩は淡青緑灰色で、肉眼ではほとんど鉱物が確認できませんが、1mm前後の径の石英が少し入っているのが確認できますので、フェルサイト(珪長岩)だと思います。ただし、詳しく検討しているわけではありませんので、ここでは貫入岩としておきます。

板取川は関市洞戸市場~美濃市蕨生にかけて、おもに砂岩層が分布しているところを流れているため、砂岩層の露頭が多く見られます。この周辺にも砂岩層が広く分布しています。板取川沿いの特徴として、長良川沿いとは異なって奥美濃酸性岩類と呼ばれる火山岩類や花崗岩が見られます。その火山活動の一環で、マグマがそれ以前に堆積した岩石を貫いて、地表へ出ることなく地下で冷え固まることがあります。その貫入岩がこの露頭では見られます。露頭で観察する限り、貫入岩の幅は2m以上、砂岩層との境界は北北西-南南東を走向として、東北東へ50°ほど傾いています。貫入岩には節理面が1方向に発達していますが、その向きも砂岩層との境界と調和的で、北西-南東を走向として、北東へ50°ほど傾いています。

地質図において、露頭(×地点)は黄色(Mss)の中にあり、黄色はおもに砂岩からなる地層です。貫入岩は小規模であるため表現されていませんが、×地点の北東に見られる濃いピンク色(OKg)と同様のものだと思います。濃いピンク色は奥美濃酸性岩類の貫入岩類です。写真は五種類ありますが、上の写真は南からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。真中の写真は上の写真(または中上の写真)に写っているハンマー付近を近づいて撮ったものです。ハンマーのグリップ部分が砂岩層と貫入岩の境界部です。中下の写真は、中上の露頭の数m南の露頭を北から撮ったもので、左側が砂岩で右側が貫入岩ですが、写真ではわかりません。下の写真は岩石を割って接写したもので、左が砂岩で、右が貫入岩です。写真の縦は3cmです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と真中、中下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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