板取川沿いの地質、露頭 その19 関市洞戸通元寺のメランジュ2(メランジュ中の石灰岩礫) :関市洞戸通元寺の板取川右岸河床露頭(2ヶ所の露頭)

 前回「板取川沿いの地質、露頭その18」で紹介した関市洞戸通元寺のメランジュの露頭は連続露頭で、南側(下流側)には石灰岩の礫(岩塊)が入っている箇所が2ヶ所あります。今回はその2ヶ所の露頭を紹介します。

メランジュは、日本列島の多くの部分を占める付加体堆積物に特徴的な地質体で、さまざまな岩石が変形し、混合した状態にあるものを指します。フランス語の「混合」を意味していて、「メレンゲ」が語源です。ただし、付加体堆積物である美濃帯堆積岩類中のメランジュは、単にごちゃごちゃに混ざっているわけではなく、あくまでも海洋プレート層序(下位から玄武岩質火成岩類(→石灰岩)→チャート→珪質泥岩→砂岩・泥岩)を基本として、層序を反映しながら混ざっている場合が多いようです。

石灰岩は、海洋上のサンゴ礁がもとになった岩石です。サンゴ礁は温かく浅い海において、サンゴ、貝類、石灰藻、有孔虫、コケムシなどの炭酸カルシウムを主成分とした殻をもつ生物が礁を形成したものです。そのため、石灰岩にはサンゴ礁が形成された当時に生きていた化石が残っていることが多いです。ここでは、フズリナが密集している礫とウミユリの茎の部分が見られる礫が見られます。

地質図において、×地点が露頭の位置ですが、白色(a)の中にあり、白色は第四紀の堆積物です。東(右)には灰色(Mmx)が分布していて、メランジュからなる地層です。第四紀の堆積物の下に分布している岩石が露出しているのです。写真は五種類ありますが、上の写真は石灰岩礫が入った露頭を東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を南東から(左斜めから)撮ったものです。真中の写真は、石灰岩礫を接写したもので、数mmの径をもつ丸っこいフズリナが密集しているのがわかります。写真の縦は3.5cmです。中下の写真も石灰岩礫(170cm×100cm)が入っている露頭で、北からパノラマで撮りました。その石灰岩礫を接写したのが下の写真です。写真の縦は3cmですが、ウミユリの茎部がわかります。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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