都市(名古屋)で見られる化石 その1 :地下鉄名古屋駅9番出入口(下り階段)

 今まで板取川沿いの露頭を紹介してきましたが、雪や寒さの関係で少しストップします。

地球の歴史は約46億年。そのうちの数億年前から現在までの記録が、岐阜県美濃地方の地質(岩石や地層、化石)に残されています。今までおもに紹介してきた長良川(支流も含む)沿いには、約2億数千万年前~1億数千万年、および約6~5千万年前に堆積したり噴出したりした岩石が露出しています。このように、地質(岩石や地層、化石)には約46億年という地球の歴史の一部が残されているのです。地質、岩石、化石に興味をもちたいと思っても、普通は岩石、地層が露出している場所まで行かないと見ることができません。しかし、切り出された地質の一部が見られるところがあります。都市のビル群や公共施設などで見られる建材としての岩石(石材)です。石材は日本産のものは現在ほとんどありませんが、外国産の石材の中に化石の入ったものが結構あるのです。気にして見れば、普段あまり見ることのない化石を見ることができますし、地球の歴史の一部を読み取ることもできるのです。今後、25回ほどで都市(名古屋)で見られる化石を紹介したいと思います。

化石の入っている石材は、おもに石灰岩(ライムストーン)です。昔から、磨くと表面の模様が美しい、かつ適度な硬さであるということで、大理石が石材としてよく使用されています。大理石は正しく言うと「結晶質石灰岩」です。石灰岩が熱や圧力によって変化した岩石です。しかし、石材からすると、熱や圧力による変化が弱くても、結晶質石灰岩になっていなくても、表面の模様が美しければ石灰岩も大理石の仲間として扱われています。熱や圧力によって変化していると化石は残らないですが、そうでなければ石灰岩は生物の遺骸が集まってできた岩石ですから、化石が入っているのは当然です。

JR名古屋駅を出て地下鉄に乗る場合、9番出入口から階段を下りることが多いと思います。その9番出入口の下り階段の壁には、アンモナイトや海綿動物などの化石がいくつも見られます。ただし、下り階段は壁をゆっくり見ながら歩くと人とぶつかり危ないですから、気をつけて人の邪魔にならないようにしたいものです。石材は、ドイツ産のジュラマーブルイエロー(またはジュライエロー)と呼ばれる石灰岩です。

写真は5枚ありますが、いずれも名古屋地下鉄9番出入口下り側の壁の写真です。上の写真は階段を下りきった左の壁に見られるアンモナイトの化石です。中上と真中、中下の写真は階段途中のアンモナイトの化石です。下の写真は、階段途中の海綿動物の写真です。上の写真にのみスケールを示してあります。ただし、スケールは指を一緒に撮った写真から長さを読み取ってつけたものですから、正確さはやや欠けます。






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