板取川沿いの地質、露頭 その38 関市洞戸阿部新高賀橋上流左岸のチャートと砂岩泥岩互層、角礫を含む泥岩の貫入 :関市洞戸阿部の新高賀橋上流200m弱の左岸河床露頭

 2020年12月2日「板取川沿いの岩石その12」で紹介した洞戸阿部の新高賀橋上流左岸河床で見られるチャートと砂岩泥岩互層の露頭を再度紹介します。関市洞戸事務所東の国道256号を北進し、約5.3km進むと右側に新高賀橋があります。右折して橋を渡って進むと高賀渓谷に通じます(次回紹介します)。新高賀橋を渡って左折し、50mほど進んだ左手に川原へ下りる階段があります。高賀神水庵の駐車場入口の手前100mほどのところです。階段を下りて川原に出て上流へ進むと、白っぽい岩石が露出しています。チャートです。熱変成を受けていると思われます。対岸(右岸)に露出している岩石(前回紹介)も同様にチャートです。また、近く(北側)に黒っぽい岩石が何箇所か露出していますが、破断した砂岩泥岩互層です。チャートと砂岩泥岩互層が接触している部分もあります。また、チャートの中に数mm~数cm径のチャートの角礫を含む泥岩が入り込んでいる(貫入している)部分もあります。

地質図において、×地点が露頭の位置ですが、オレンジ色(Mch)とうす茶色(Mal)の境界部です。オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、うす茶色は砂岩泥岩互層です。写真は五種類ありますが、上の写真は南からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。真中より左側に露出している全体的に白っぽい岩石はチャートで、右端に近いところで川原から少し露出している黒っぽい岩石は砂岩泥岩互層です。真中の写真は、上の写真の中央の露頭(または中上の写真の露頭)を南東から撮ったものです。写真の中央左において、白っぽいチャートの中に角礫を含む灰色の泥岩が25cm~30cmの幅で貫入しています。前述しましたが、貫入している泥岩には、数mm~数cm径のチャートと思われる角礫が点在しています。中下の写真は同じ露頭の下部を北東から横長で撮ったもので、チャートと砂岩泥岩互層の接触部です。真中の写真の右下の部分を右側から撮りました。中下の写真の中央部を撮ったものが下の写真です。チャートと砂岩泥岩互層の接触部ははっきりしていて、接触面は北東-南西~北北東-南南西に軸をもち、西北西~北西に50°ほど傾いています。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸または黒丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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