板取川沿いの地質、露頭 その39 関市洞戸高賀の高賀渓谷(花崗岩) :関市洞戸高賀の高賀渓谷両岸露頭(橋の上から)
高賀渓谷は板取川の本流沿いではありませんが、板取川沿いでは見られない花崗岩が露出しています。そこで、今回と次回で高賀地区に広く分布する花崗岩(高賀花崗岩)を紹介します。高賀花崗岩については、2020年12月3日「板取川沿いの岩石その13」でも紹介しました。国道256号を関市洞戸事務所から北進し、約5.3km進むと右側に新高賀橋があります。その橋を渡って左折し、さらに2.1km進むと高賀自然公園休憩所・駐車場がありますので、そこに車を停めます。川の方(東)へ進むと橋があり、そこから北東(上流側)を眺めると、美しい景色が現れます。高賀渓谷です。
板取川やその支流沿いのところどころには、奥美濃酸性岩類と呼ばれる火山岩類が分布しています。この火山岩類は、マグマが噴出して広範囲に広がったものです。そのもとになったマグマが、噴出することなく地下のマグマだまりで冷え固まりました。それが高賀花崗岩だと考えられています。現在地表で見られる花崗岩は、形成された時点では地下深くにあり、それが隆起することによって地表にまで現れたのです。マグマだまりの冷え固まったものが地表で見られるように、この周辺はかなり隆起していて、奥美濃酸性岩類の多くの部分が浸食されています。そのため、連続的に広く分布しているはずの奥美濃酸性岩類は、現在では不連続に分布しているように見えるのです。
花崗岩は地下深くでゆっくり冷え固まった岩石であるため、方状節理が発達しています。立方体や直方体に割れやすく、割れ目に沿って浸食すると、立方体や直方体が目立つ独特な地形をつくり出します。水平面と垂直面をつくり、角がはっきりとした直線的な美しさをもった渓谷という自然の造形美が生まれるのです。
地質図において、×地点が高賀渓谷の位置ですが、白色(a)とうす水色の中に記号あり(a2)の境目あたりにあります。白色とうす水色の中に記号ありは第四紀の堆積物です。周囲は濃いピンク色(Okg)が広く分布していて、高賀花崗岩です。第四紀の堆積物の下に分布している高賀花崗岩が露出しているのです。写真は五種類ありますが、下の写真以外は高賀渓谷を橋の上から北東を望んで撮ったものです。上の写真はパノラマで、中上の写真は縦長で撮りました。真中の写真は上の写真の中央付近を、中下の写真は中上の写真の中央付近を撮ったものです。下の写真は、少し上流の高賀花崗岩を割って接写したもので、写真の縦は3cmです。高賀渓谷の写真にはスケールは入っていません。真中と中下の写真は同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)
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