展示物と立体視その4(現在生きてはいない生物の化石の展示物と立体視)

名古屋などの都市の建物や施設には、外国産の大理石が使用されていることがあり、その中にはアンモナイトやべレムナイト、厚歯二枚貝、貨幣石(大型有孔虫)など現在生きてはいない生物の化石が見られることがあります。しかし、これらの化石は断面でしか見られないため、なかなか生物全体の形がイメージできません。アンモナイトは有名ですのでイメージはつくと思いますが、厚歯二枚貝が多く入っていると言われて、上の写真のような壁を見ても生物全体のイメージがつかめないと思います。この写真は、JR名古屋駅の前にあるミッドランドスクエア3階の壁を撮ったもので、アウリジーナフィオリータというイタリア産の石材です。多くの厚歯二枚貝が入っています。福井県立恐竜博物館には、常設展示で厚歯二枚貝が展示されています。その姿(中上の写真)を立体視で見ると、円錐を逆さにしたような形であり、壁で見られる厚歯二枚貝は縦断面や横断面などを見ていることがわかります。生物の姿全体をイメージしながら、大理石の壁にある生物の断面を見ると、どこの断面かがわかってきます。

大型有孔虫の一種である貨幣石(ヌンムリテス)は古第三紀に生息した生物で、現在は生きていません。形状が貨幣に似ていることから、この名で呼ばれたのですが、大理石の壁では断面となるため、円形や長細いレンズ形などで見えます。真中の写真は、愛知県豊橋市のJR豊橋駅構内の柱で、石材はスペイン産のクレママルフィルです。円状やレンズ状のものが見えると思います。貨幣石の展示は、大阪市立自然史博物館にあります。中下と下の写真が貨幣石ですが、円形でかなり薄く、全体の姿は写真を立体視で見るとわかると思います。





ウニは現在も生きていますが、ウニの化石が建物や施設の石材の中で見られます。名古屋で代表的な場所が、JR名古屋駅新幹線乗り場の待合室床で、多くのウニが見られます。ウニといえば、棘を思い浮かべますが、死ぬと棘は本体から離れてしまいますので、ウニの本体は中華まんのような見かけです。上の写真は新幹線の待合室床を撮ったもので、円盤型をしているのがウニの断面です。中と下の写真は、福井県立恐竜博物館に展示されているジュラ紀中期のウニの化石です。中の写真は上から見たところ、下の写真は斜め上から見たところで、立体視で見ると立体感がわかると思います。



展示物の立体写真を撮る場合、撮影者の影が入ると左眼用写真と右眼用写真で影が大きくずれるため、立体視の際に合わせにくくなります。また、照明の光の反射も立体視の邪魔になります。そのため、できる限り、撮影者の影や照明の光の反射が入らないように撮ることが大切になります。

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