長良川沿いの花崗斑岩 その1

 

長良川沿いの花崗斑岩 その1

長良川沿いには美濃帯堆積岩類が広く分布しますが、それを貫くように、花崗斑岩などを所々で見ることができます。花崗斑岩などの貫入岩は、高温の液体のマグマの状態で他の岩石に入り込み(貫入し)、冷え固まった岩石です。美濃帯堆積岩類が大陸に付加した後に、長良川の東側に広く分布する濃飛流紋岩や西側に分布する奥美濃酸性岩類に関連したマグマの一部が貫入し冷え固まり、現在分布しているのです。一般にはガラス質または細粒の結晶からなる石基の中に、石英や長石、黒雲母などの大きな結晶(斑晶という)が入っている岩石です。斑晶と石基とからなる組織を斑状組織といいます。

国道156号線を美濃市市街から北上し、郡上市美並町に入り、美並町の道の駅の手前500mほどのところに右斜め上に進む細い道がありますので、そこを通ると長良川を渡る橋(白石橋)があります。そこを渡りつきあたりを右に曲がると、県道324号白山美濃線です。近くに車を止めて、川原に下り、対岸の国道156号線の青い橋(木尾橋)の東に見られる白っぽい岩石が花崗斑岩です。ただし、長良川の水量が多いときは、中州の状態になります。

写真が二種類ありますが、上の写真は花崗斑岩を少しはなれたところから撮ったものです。見える橋が木尾橋です。下の写真は花崗斑岩を接写したもので、写真の縦は13cmです。上の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある左の●と右の●を重なり合わせるように見ると立体的に見えます。




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