津保川沿いの岩石 その14(関市上之保和田野:和田野礫岩)

 関市上之保和田野の和田野橋周辺には、和田野礫岩と呼ばれる礫岩が露出しています。この礫岩は、美濃帯堆積岩類を構成する岩石のみからなり、砂岩の中に砂岩・泥岩・チャート・石灰岩・玄武岩質火山岩類の礫を多く含む岩石です。和田野礫岩は、含まれる礫の形が亜円礫~角礫をなし、礫の大きさが不揃いです。この礫岩は、美濃帯堆積岩類が陸地に付加する際に、すでに付加していた部分が崩落し、それが礫岩層を形成したと考えられていて、礫径や礫種についての側方への連続性が悪いことを特徴としています。

関市武儀事務所から県道63号を津保川の上流に向かって進み、関市富之保を越え、上之保に入り、温泉施設(ほほえみの湯)の分岐点をさらに北進します。分岐点から約1.kmのところを右折すると和田野橋があります。上之保小学校の南側にあたります。近くに車を止め、橋の南西側(橋を東から西へ渡ってすぐの左手)から川原の左岸へ下りることができます。橋の上流側の両岸に岩石が広く露出しています。

写真が四種類ありますが、上の写真は和田野橋の上から上流側を撮ったものです。中上の写真は左岸に下りて、橋から上流に向かって5mほど進んだところの礫岩を北西から撮ったもので、中下の写真は礫岩を接写したものです。写真の縦は4.cmです。下の写真は、中上の写真の場所からさらに7mほど上流に向かって進んだところの礫岩を南から撮ったものです。上と中上、下の写真は、同じような写真が並んでいますが、それぞれの写真の下にある黒丸、または白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。





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