板取川沿いの地質、露頭 その12 美濃市乙狩面平対岸の玄武岩質溶岩 :美濃市乙狩面平の対岸(右岸)河床露頭 バーベキュー店の近く

美濃市から関市洞戸に向かう県道81号美濃洞戸線で、美濃和紙会館をさらに2kmほど西へ進むと、上牧橋があります。上牧橋を渡り右折し、堤防に入ることなく、そのまま県道59号を1km弱進むと、バーベキュー店があります。その近くで車を止め、川へ下りると露頭があります。東西に30mほど、南北に7mほどの露頭です。最初見た時は珪質泥岩が弱い熱変成を受けているように思いましたが、この露頭の下流に存在する玄武岩質溶岩(前回の「板取川沿いの地質、露頭その11」で紹介)と似ているところから、玄武岩質溶岩と判断しました。青緑灰色で、斑晶が肉眼ではわからない(無斑晶質な)岩石です。前回も書きましたが、美濃帯堆積岩類中の玄武岩質溶岩は、海洋プレートの形成場所である海嶺で噴出したものか、海洋プレートが移動している際に噴出して火山島となったものです。

地質図において、×地点が露頭の位置ですが、周囲は黄色(Mss)が広く分布していて、おもに砂岩からなる地層です。玄武岩質溶岩は表現されていません。砂岩層中にブロック状に入っていると考えられます。写真は五種類ありますが、上の写真は露頭を南からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真のほぼ中央を撮ったものです。真中の写真は、上の写真(または中上の写真)のハンマーの左を近づいて撮ったものです。中下の写真は、玄武岩質溶岩と判断した岩石を割って接写したものです。写真の縦は3cmです。下の写真は、露頭を北西から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と真中、下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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