河原の石編 その9 揖斐川沿い3 揖斐川町三町大橋付近その3 :揖斐郡揖斐川町三町大橋上流左岸の河原

 今回は、揖斐川町島の三町大橋の左岸の河原で見られた美濃帯堆積岩類の一つである緑色岩(玄武岩類)と花崗岩、花崗斑岩、安山岩を載せました。それぞれの石の説明は長良川沿いのものとほとんど同じです。上の写真は緑色岩、中上の写真は花崗岩、中下の写真は花崗斑岩、下の写真は安山岩です。

〇緑色岩(玄武岩類)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることがあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうです。かどがとれて丸みがあります。海底などで噴出した玄武岩類で、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けていて、変質作用でできた鉱物の多くは緑色です。そのため、全体に緑っぽい色の石となります。

〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。

〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。ここでは数は少ないです。

〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と緑黒色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石であり、緑黒色の鉱物が角閃石や輝石です。斑晶があまりはっきりとしないものもみられ、砂岩と見まちがえる場合があります。丸っこい形のものが多いです。

※三町大橋左岸の河原の石の写真は先月撮ったものです。





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