板取川沿いの地質、露頭 その58 板取大橋上流右岸の溶結凝灰岩 :板取大橋(洞戸高見と板取白谷の境界部に架かる橋)上流100m強の右岸露頭

前回「板取川沿いの地質、露頭その57」で紹介した破断した砂岩泥岩互層の露頭から、北西(上流)へ10数mのところに崖の露頭があります。板取大橋と下白谷橋の間の右岸露頭です。この露頭は砂岩泥岩互層などの美濃帯堆積岩類ではなく、奥美濃酸性岩類の火山岩です。灰色~暗灰色をしていて、鉱物の結晶(斑晶)がけっこう入っている溶結凝灰岩だと思います。溶結しているかどうかは、含まれている軽石がつぶされてレンズ状になっていることを肉眼観察したり、岩石薄片を作成し溶結構造を確認したりしないとわかりませんが、一応溶結凝灰岩と記述しておきます。 奥美濃酸性岩類は、岐阜県北西部の奥美濃地方から福井県東部の奥越地方にかけて分布する火山岩類およびそれに密接に関連する貫入岩類を指します。火山岩類は、おもに流紋岩~流紋デイサイト質の溶結~非溶結凝灰岩からなります。この火山岩類は大規模な火砕流によって形成された堆積物です。今回紹介する露頭地点より下流域の主に東側一帯に、約10km×5kmの規模で北西~南東方向に伸びた形をなして分布する溶結凝灰岩があります。かつてのカルデラ内に大規模の火砕流が噴出し、厚く堆積したものだと考えられています。洞戸岩体と名付けられていて、この露頭もその一部だと考えられます。ここの溶結凝灰岩は、前述の通り灰色~暗灰色をしていて、肉眼観察では1~2mm径の石英が点在しているのがわかります。 地質図において、×地点(板取大橋の上流100m強の右岸)が露頭の位置です。淡褐色の横線あり( OK3 )の中にあり、奥美濃酸性岩類の洞戸岩体中の溶結凝灰岩が分布しています。写真は五種類ありますが、上の写真は露頭を東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央付近を撮ったものです。真中の写真は、上の写真(または中上の写真)に写っているハンマーの右側を撮ったものです。中下の写真は、河床の露頭を南から撮ったものです。下の写真は、露頭の岩石を割りその面を接写したものです。写真の縦は3cmです。中上と真中、中下の写真は、同じような写真が2枚並んでいますが、写真の下の黒丸または白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供) 美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigak...