長良川沿いの白鳥流紋岩 その3

 

長良川沿いの白鳥流紋岩 その3

溶結凝灰岩は、高温の火山ガスや火山灰、軽石などが山体を流れ下った火砕流が堆積し、高温(800℃ほどと言われる)のため、大規模に噴出し堆積すると中に入っているガラス質の部分などが自分の熱と重さでつぶれて固結した岩石です。そのため、ボール状のものが入っていればあれば、上下につぶされ横から見るとレンズ状になります。火山灰の中には、冷え固まったら軽石になる空洞が多いものも入っていますので、それがつぶされレンズ状になっているのです。そのレンズ状のもの(本質レンズと呼びます)のつぶれた方向がその火砕流堆積物が堆積した方向を表しているのです。その本質レンズが多く入っている溶結凝灰岩が郡上市高鷲町にある湯の平温泉の東の川原で見られます。

郡上市高鷲町大鷲に日帰り温泉の湯の平温泉があります。駐車場へ入る手前を東へ行き、川原へ下りる道を進むと、長良川の右岸に出ます。岩石が露出していますが、白鳥流紋岩の中の溶結凝灰岩です。

写真が三種類ありますが、上の写真は溶結凝灰岩を少しはなれたところから撮ったものです。真中の写真は溶結凝灰岩に近づいて撮ったもので、スケールの長さは20cmです。真中の写真で、右斜め上に向いているいくつもある黒っぽい(本来は緑っぽい)細いレンズ状のものが本質レンズです。下の写真は本質レンズが多く入っている部分を近づいて撮ったものです。シャープペンの長さは14.6cmです。上の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、写真の下にある左の●と右の●を重なり合わせるように見ると立体的に見えます。




コメント

このブログの人気の投稿

都市(名古屋)で見られる化石 その14 :アンモナイトの化石の断面とドーナツの断面

長良川沿いの珪質粘土岩 その2

県内美濃地方編 その4 各務原市周辺4 高位段丘礫層 :各務原市鵜沼伊木山