長良川本流沿い露頭編 その8 美濃市立花橋下流のチャート中の石灰岩 :美濃市保木脇立花橋下流左岸露頭

   昨年の8月12日「長良川沿いの石灰岩その3」、11月15日「長良川沿いの石灰岩その4」で紹介したように、長良川沿いにはチャートと石灰岩が繰り返して積み重なっている岩石やチャート中に石灰岩が入っている岩石が見られます。石灰岩は浅い海で形成し、チャートは深い海で形成します。そして、石灰岩は深い海だと溶けてしまい形成されません。このようにチャートと石灰岩は、形成条件が全く違うため、チャートと石灰岩が積み重なるように見える産状やチャートの中に石灰岩が入っているように見える産状の形成過程は正確にはわかっていないようです。ここでは、チャートの中に不定形の石灰岩が入っているのが確認できます。ここの近辺にはチャートが分布していますが、石灰岩が入っているのは狭い範囲内に限られているようです。

地質図において、オレンジ色(Mch)はおもにチャートからなる地層です。近くには砂岩層など違う岩層が分布しています。×地点が、立花橋下流右岸のチャート中に石灰岩が見られる場所です。写真が四種類ありますが、上の写真はチャート中に石灰岩が見られる露頭を北東からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央下部を撮ったものです。白く見えるのが石灰岩で、他はチャートです。中下の写真は中上の写真の中央部を近づいて撮ったものです。下の写真は、上の写真とほぼ同じ場所を南から撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、黄色の定規、シャープペンシルの長さはそれぞれ約28cm、約20cm、約14cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







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