長良川本流沿い露頭編 その52 美並町母野左岸の層状チャート :郡上市美並町大原母野左岸露頭

   昨年の8月17日「長良川沿いのチャート層その1」で紹介した郡上市美並町母野の層状チャートを再度紹介します。県道324号白山美濃線の美濃市と郡上市美並町の境界付近を西へ進むと、道路から層状チャートの露頭が見えます。県道324号にある境界表示板の西へ100m弱の場所です。地質図を見るとわかりますが、この層状チャートはメランジュ(※)の中に巨大な岩塊として分布しているものです。層状チャートは、淡青灰色をした数cm~5cmの厚さのチャート層に、淡灰色をした数mm~2cmの厚さの泥岩層をはさんでいます。間にはさんでいる泥岩層が厚い部分もあります。川の方へ下りて、南東から露頭を見ると層状チャートが褶曲しているのがわかります。また、この露頭の南東(下流)には泥岩層が河床に露出しているのが見られます。

地質図において、灰色(Mmx)中に小さなオレンジ色(Mch)がある地点(×地点)がこの露頭のある場所です。オレンジ色はおもにチャートからなる地層で、灰色はメランジュからなる地層です。写真が四種類ありますが、上の写真は層状チャートの露頭を北東(県道側)からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を撮ったものです。中下の写真は中上の写真のハンマー付近を近づいて撮ったものです。下の写真は、川の方へ下りて、南東から露頭の側面を撮ったもので、層状チャートが激しく褶曲しているのがわかります。スケールとして置いてあるハンマーの長さは約28cmです。中上と中下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)





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