長良川本流沿い露頭編 その116 八幡町貝付の北右岸 チャート中の玄武岩の貫入 :郡上市八幡町西乙原貝付の北右岸露頭

   長良川右岸を通る県道61号大和美並線を北上し、美並町と八幡町の境界を越え、しばらくすると八幡町貝付で高速道路の橋梁の下を通ります。その東側の橋梁を通り過ぎてすぐのところ(10mほど)から、長良川の河原に下りる道があります。近くに車を止め、河原に下りる道の入口から県道沿いを上流(北)に向かって150mほど進むと、再び河原へ下りる道があります。そこを下り、河原を下流に進むと、チャートの巨大な転石の東側にチャートの露頭があります。チャート中に玄武岩が貫入しているのが見られます。チャートは、層状チャートの部分と明確には層状が見られない部分があります。層状チャートの部分は、淡青灰色をした厚さ数cm~10cmのチャート層に、淡緑灰色の厚さ数mm~1cmの泥岩層をはさんでいます。明確には層状が見られない部分は、1cm以下の幅をもった筋が入っています。玄武岩の貫入は、見かけ上数cm~5cmの幅でチャートに貫入しています。玄武岩には、1mm以下の斜長石や暗緑色をした有色鉱物が点在しています。

地質図において、チャート中に玄武岩の貫入が見られる露頭(×地点)はオレンジ色(Mch)の中にあって、オレンジ色はおもにチャートからなる地層です。西や南には緑色(Mbs)のおもに玄武岩質火山岩類が広く分布しています。写真が四種類ありますが、上の写真は玄武岩の貫入が見られるチャートの露頭を南からパノラマで撮ったもので、中上の写真は上の写真の中央部を同じく南から撮ったものです。中下の写真は上の写真(または中上の写真)に写っているハンマーの左側を近づいて撮ったもので、玄武岩の貫入が縦方向に2本あります。下の写真は、中下の写真と同じ場所を撮ったものです。スケールとして置いてあるハンマー、シャープペンシルの長さはそれぞれ約28cm、約14cmです。中上と下の写真は同じような写真が二枚並んでいますが、それぞれの写真の白丸を、左の写真は左目で、右の写真は右目で見て、重ね合わせるようにすると立体的に見えます。(地質図はHP「ジオランドぎふ」より 岐阜県博物館提供)







                                  地質美濃・美濃地学minotigaku (google.com)

                美濃地学 - 地学のおもしろさを、美濃から (minotigaku.com)

コメント

このブログの人気の投稿

長良川鉄道沿いの地形・地質編 その45 「ジオ鉄」って何?

都市(名古屋)で見られる化石 その14 :アンモナイトの化石の断面とドーナツの断面

都市(名古屋)で見られる化石 その7 :名古屋駅近辺ミッドランドスクエア3階の壁の厚歯二枚貝、柱のサンゴ